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カオスの自然学[詳細]

目次 著者紹介関連図書



ノヴァーリス、ゲーテら、
ドイツロマン派の伝統を継ぐ
イマジネーションに富んだ自然界の快著

曇りと偏見のない眼で、水と空気を観察することによって、
人びとの思考方法は変化をはじめ、
生命あるものを理解するためによりふさわしいものとなるだろう。
この思考方法の変質こそ、
今日われわれが踏み出さなければならない、
決定的な第一歩である。




■目次より

序文───ジャック・Y・クストー

[図譜]カオスの表象
[はじめに]水と大気のシュタイナー的消息
      水の再発見/自然の文脈
I 祖型的運動
  01 
     地球のサーキュレーション/植物と動物の水系/
     蛇行と律動/川の流れの中で/
     自らを開示しようとする水/水の螺旋と生命/
     流れの分割/羊水と重力
  02 
     動かない波/空間から自律した運動/
    「調律」された湖/三番目の波/
     律動的な波と生命形態/形の触媒/
  03 
     出会いと巻き込み/感覚器官としての水/
     〈凹空間〉と〈凸形態〉/境界の律動的過程/
  04 
     ケプラーの「渦」/
     シュタイナーの「〈無〉以下の空間」/
     原・器官/内耳の螺旋/角の謎
  05 律  
     〈関節面〉と〈関節線〉/流れの残像/対の形態形成
  06 
     川幅と渦の生成パタン/運動が創造する形態/
     裏返った「釣り鐘」/クラゲの立体言語
  07 
     流れの内と外/泉と「孔」
     死水域の「触覚」/発生と分化における流動作用/
     流動する感応力/海綿から人間へ
II 自然の感覚器官
     水に刻印された天界/日蝕と大麦
III 天界の使者
     月と水/樹木の成長とワカサギの産卵/
     宇宙的秩序の浸透/世界の偏在力
IV 水と大地の対立
     偉大なる力/律動的反復/
     川のオーガニズム/大地の血液/
     因と果の統一/ビーバーたちの貢献
V 人体の流動形態
     生命有機体の基礎/ニュートラルなメディアとして/
     温度への〈感応性〉/感じやすい混沌/
     水の死/水から人間へ
  01 
     運動の形態化/耳の発生と進化/
     音の代謝作用/天界のハーモニィ
  02 
     消化の河川/腸の観相学
  03 心臓
     空間の形態/身体の太陽系/
     器官としての血液
VI 流動する叡知
     エーテル力の領域/〈天界の水〉/
     脳と〈宇宙の水〉/思考の流動性
VII 流体の霊性
     流動的自由/進化の彼方
VIII 水と大気
     浄化/呼吸する地球/
     天界と地殻のあいだで/見えない雲
     形態としての音
IX 気圏の中の水
     大気の運動と地形/夏と冬の戦闘/
     大気の「器官」/前線/
     サイクロンの生活史/シュウマスの一年/
     地球生命圏/雲の生態学
X 大気
     高速運動と三次元的特性/群体の「場」/
     空気の筋肉/気体的生物たち
  01 
     空気の葉・空気の体/亀裂の渦/
     〈音響感応火焔〉/運動と感応力
     気流と障害物の相互作用
  02 
     気まぐれな活動性/宇宙霊の表象
XI 宇宙の創造的言語
     形態と作用/気流の鋳造/
     霊の楽器/発声のシミュレーション/
     言葉の中の宇宙/魂の気象学/
     母音と子音の祖型的活動/オイリュトミー芸術
[おわりに]芸術作品における流動形態
     言語の衰退/イニシエーション/
     生命的パタン/混乱の中の可能性

[資料]参考文献一覧
訳者あとがき
渦の列



露光を調節すると渦列の構造が明らかになる。



■編者紹介:テオドール・シュベンク Theodor Schwenk (1910-1986)

ドイツのシュワルツヴァルト地方のヘリシュードで、流体の研究室を運営する流体学者。ルドルフ・シュタイナーの研究者としても知られる。水をひとつの生命体としてとらえることによって、水の未知の性質を把握する一方で、流体の研究を通じて現代文明の歪みを指摘。著作は『自然界の律動』『水と人間のリズム』など多数(いずれも未訳)。1972年には、ストックホルムのシュタイナー・セミナーハウスに、イギリスの彫刻家ジョン・ウィクルスと協力して水の循環作用をテーマにした環境彫刻を制作・設置した。




■関連図書(表示価格は税別)

  • 生命のニューサイエンス  形態形成場と行動の進化 ルパート・シェルドレイク 2200円
  • 形の全自然学  自然と芸術の形態をめぐるシンポジウム L・L・ホワイト=編 2800円
  • 自己組織化する宇宙  自然・生命・社会の創発的パラダイム  エリッヒ・ヤンツ 3200円
  • 個体発生と系統発生  進化の観念史と発生学の最前線  S・J・グールド  2200円
  • ビュフォンの博物誌  全自然図譜と進化論の萌芽  ビュフォン  12000円





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