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大博物学時代[詳細]

18世紀から20世紀初頭までの
もっともファンタジックな綺想科学者列伝。




■目次より

15人の夢見る博物学者たち

プロローグ 不連続線上の系譜学

    A 生命の反エントロピーに寄せて
    B システムとイコン:a reader's guide

  第1章 自然創造史
    A 時間をつくること
    B 大地をつくること
    C 生命をつくること

  第2章 博物学の第一世代
    A 恋する花々
    B 植物のセックスライフ
    C まぼろしの『博物誌』
    D ラマルクの蛸はプラスチック……
    E ある博物学者が出逢った災難の話
    F ある良心の物語

  第3章 間奏曲を聞きながら
    A ルソー、肉食主義者を裁く
    B ゴールドスミスの博物誌
    C みんなひとつになる日まで
    D 不死者と精神異常者たち
    E 複式簿記の悪夢

自然史の庭

  第4章 博物学の黄金時代
    A キュヴィエが来る!
    B 時間を止めること
    C 愛情物質があった頃
    D 地球観光ツアー
    E アガシと呼ばれた魚
    F ロマンチックな人のこと
    G クラゲを夢見る
    H 〈野ざらし〉狂想曲・序章
    I 〈野ざらし〉狂想曲・パート2
    J 〈野ざらし〉狂想曲・パート3
    K 図鑑のひそかな告白
    L 貝類図鑑と生命のモアレ現象

  第5章 ダーウィン進化論をめぐって
    A 卵の地球が見た夢
    B 第二の『ビーグル号航海記』
    C 存在のための大ジグソーパズル
    D 生物学が救う
    E 日本の植物、奮闘す
    F 文政五年の経典

エピローグ なぜひとつになれないのか?




■著者紹介:荒俣宏 Hiroshi Aramata

1947年7月17日生れ、蟹座。東京生まれ、東京育ち。少年時代は、休みのたびに三浦半島まで魚の採集に出かけていた。中学生のころより幻想文学をつぎつぎに読破。以来「本のムシ」になる。高校では渋澤龍彦とパラケルススとアンブローズ・ビアスに耽溺。日魯漁業コンピュータ・ルームに就職後、数か月遅れて慶應義塾大学法学部を卒業。サラリーマン時代より英米幻想文学の訳出紹介をはじめ、退社と相前後して、文学から科学へとイマジネーションの触手を伸ばし、ナチュラル・ヒストリーに「幻想」を渉猟。
 神秘学、博物学、幻想科学、産業考古学、路上観察学、図像学、小説など幅広いフィールドで活躍。現代文明の「忘れもの」に光をあて続けてきた。図版図書コレクターとして海外にも知られる一方、小説『帝都物語』では、東京論としても評価をえた。著作は『別世界通信』『理科系の文学誌』『想像力博物館』『本読みまぼろし堂目録』をはじめ、約200点を超える。


■関連書籍

理科系の文学誌 幻想科学派宣言 荒俣宏 3200円
ビュフォンの博物誌 全図版をカラー復刻 荒俣宏=監修 12000円
大博物学者ビュフォン 18世紀フランスの変貌する自然観と科学・文化誌 J・ロジェ 6500円
エラズマス・ダーウィン チャールズの祖父の破天荒な生涯  荒俣宏=序文 6500円
ロシアの博物学者たち マルサスぬきの進化論の系譜 D・P・トーデス 3800円
英国心霊主義の抬頭 ヴィクトリア・エドワード朝時代の社会精神史 J・オッペンハイム 6500円
ダーウィンの花園 植物研究と自然淘汰説 M・アレン 4500円
ダーウィン 世界を変えたナチュラリストの決定版伝記 A・デズモンド+J・ムーア 18000円
ダーウィンと謎のX氏 第三の博物学者ブライスの消息 L・アイズリー 2816円
ダーウィンの衝撃  文学における進化論 G・ビア 4800円
キルヒャーの世界図鑑 よみがえる普遍の夢 渋澤龍彦+中野美代子+荒俣宏=付論 2900円





■書評

21世紀自然学徒の出現 今西錦司(帯への推薦文)
 著者は、無類の魚好きであるらしい。通常人には常軌を逸したと思われるモノマニアックな魚類コレクターだという。しかし氏のコレクションは、旧来の博物学標本とは異なり、ゆうゆうと生きて泳いでいる。ダーウィン進化論では〈猿〉が一躍脚光を浴びたが、著者の自然史に対する独得な眼は、どうやらこの、進化史上特異な位置を占める〈魚〉から、猿を睥睨することによって培われたもののようだ。そのユニークな類推力を駆使して、「正統」進化論からは排斥されてきたラマルクなどの存在を見事にすくいだし、実におもしろく描き出すことに成功している。著者はまた、幻想文学の研究家であるときく。このような型破りの自然学徒は、世紀の変わりめに向けてますます輩出することだろう。重箱の隅をつつく偏狭な「専門科学者」に遠慮しない若き才能の仕事が広く世に迎えられることを願う。

 




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