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ゴジラ幻論 [詳細]

目次著者紹介関連図書書評



妄想から科学へ
「シン・ゴジラ」vs. 進化発生学

ゴジラ, アンギラス, ラドン, モスラ, バラン………
その生物学的起源とは?




■目次

はじめに

第一章 「ゴジラ生物学会特別紀要」より
巨大不明生物の起源

【基調講演】「シン・ゴジラ」に確認された新事象をめぐって 第一部 山根恭太郎    ゴジラの分類学的位置づけ/爬虫類とは?
  [補論]怪獣のリアル―現実と非現実の狭間


【基調講演】「シン・ゴジラ」に確認された新事象をめぐって 第二部 山根恭太郎
   ゴジラの進化と発生/尻尾の謎
  [補論]リアリティのレベルに関する問題


【緊急レポート】巨大不明生物に関する形態発生学的アプローチ 尾頭ヒロミ
   緒言/頭頸部の解剖所見/皮膚と附属構造物についての比較形態学的考察/
   ゴジラの尾と背鰭に関する諸問題、ならびに気嚢の存在が疑われることについて/
   系統的位置についての考察と結論/分子遺伝学的背景/個体発生上の変化/
   人為的発生プログラムの構築に関する仮説/結語
  [補論]キングギドラのポジション


【ゴジラ問題調査委員会中間報告書】牧悟郎博士の日記
   本提出書類について/翻訳文/付記


第二章 個別の博物誌
ゴジラ生態圏をめぐる四つの報告書

四足歩行怪獣アンギラスの形態学的特徴とその進化的起源 山根恭平
   概要/現生アンギラスと化石アンキロサウルス類の比較/複数の脳?
  [補論]キングギドラは何頭か?

モスラの昆虫形態学と分類学について 杉本是也
   成虫モスラと翅の紋様/モスラの解剖学、およびその変態と習性/幼虫の形態学/
   繭/バトラについて
  [補論]モスラの魅力

怪獣バランと秘境の蝶 杉本是也
   一般的特徴/滑空性の爬虫類/秘境の蝶
  [補論]歌舞伎としての怪獣映画

ラドンとメガヌロン 柏木久一郎
   翼竜とラドン/プテラノドン/ラドンに関する形態学的考察/メガヌロン
  [補論]サービス満点の怪獣映画


第三章 怪獣多様化の時代をめぐる随想
一九六〇年代の「ワンダフル・ライフ」

怪獣の住む世界 1964-1966
特撮大好きオヤジのぼやき
ゴジラの変貌―「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」考
怪獣残酷物語―私を戦慄させた怪獣たち
映画に見る生物学的イメージ
モンスターと自然観
昭和人間ドラマの魅力
SFのフィルム・ノワール
異界からの侵犯
Qの終焉

索引
参考図書・文献
[付録]私の怪獣映画ベスト(邦画のみ)

おわりに



■著者紹介:倉谷 滋(くらたに・しげる)

1958年、大阪府出身。京都大学大学院博士課程修了、理学博士。米国ジョージア大学、ベイラー医科大学への留学の後、熊本大学医学助教授、岡山大学理学部教授を経て、現在、理化学研究所主任研究員。主な研究テーマは、「脊椎動物頭部の起源と進化」、「カメの甲をもたらした発生プログラムの進化」、「脊椎動物筋骨格系の進化」など。小学校1年生のときに出会った古生物の図鑑が、脊椎動物の起源に関心を持つきっかけとなった。
主な編著書に『神経堤細胞―脊椎動物のボディプランを支えるもの』(共著)東京大学出版会(1997)、『かたちの進化の設計図』岩波書店(1997)、『動物進化形態学』東京大学出版会(2004)、『発生と進化』(共著)岩波書店(2004)、『個体発生は進化をくりかえすのか』岩波書店(2005)、『動物の形態進化のメカニズム』(共編)培風館(2007)、『生物のなかの時間』(共著)PHP研究所(2011)、『岩波 生物学辞典 第5版』(共編)岩波書店(2013)、『形態学 形づくりにみる動物進化のシナリオ』丸善出版(2015)、訳書にB・K・ホール『進化発生学―ボディプランと動物の起源』工作舎(2001)がある。
2016年11月に『分節幻想―動物のボディプランの起源をめぐる科学思想史』工作舎、2017年1月に『新版 動物進化形態学』東京大学出版会と立て続けに新刊を上梓。




■関連図書(表示価格は税別)

  • 分節幻想  動物のボディプランの起源をめぐる科学思想史  倉谷 滋 9000円
  • 個体発生と系統発生  進化の観念史と発生学の最前線 スティーヴン・J・グールド 5500円
  • 動物の発育と進化 時間がつくる生命の形 ケネス・J・マクナマラ 4800円
  • 生物への周期律 自然界のリズムと進化 アントニオ・リマ=デ=ファリア 4800円
  • 恐竜解剖 動きと形のひみつ クリストファー・マクガワン 4800円
  • ヘッケルと進化の夢  一元論、エコロジー、系統樹 佐藤恵子 3200円
  • 平行植物  幻想の博物誌 レオ・レオーニ 2200円



  • ■書評

    2017.2.19 毎日新聞 中村桂子氏書評
    生物学の興味溢れるゴジラの世界

    …著者の専門は進化発生学だが、物質の機能だけから生命現象を語ることが多い中で形態学の歴史を踏まえた比較形態学を進めている。妄想と科学が微妙に重なり合う「亜博物学」、ゴジラ幻論は著者にしか語れない。…
    …学問の変化を記録するのが映画であり、今は科学が進んでいるようでありながら生きもののイメージはこのところ変わっていないという指摘に納得する。次のイメージはどうなるか。これを出すのは映画ではなく研究者だろう。 [全文は毎日新聞サイトへ]






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