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進化発生学 Evolutionary Developmental Biology [詳細]


発生プロセスの進化論

遺伝学、発生学、形態学を結ぶ最先端学説の精髄、遂に邦訳!

 
ジョフロワとキュヴィエの機能と形態に関する激論、ヘッケルのテーゼ、ウォディントンのエピジェネティック・ランドスケープ…… 「進化」と「発生」をめぐる科学史的事件とコンセプトを再検討し、古生物学から遺伝学に至る最新の成果を取り込みつつ、動物形態の起源とその進化の謎に、真っ向から挑戦。胚発生のプロセスの検証を通じて、大胆かつ繊細に進化論の新地平を拓く、意欲的大作。




■目次より

第一版の序
第二版の序
日本語版への序

第1部 進化と発生、動物門と化石

第1章 進化と発生……用語と概念
1・1 進化的ならびに機能的因果関係……生殖質と体細胞
1・2 前成説としての進化
   1・2・1 前成説論者たち 1・2・2 繰り込み 1・2・3 再生 1・2・4 発生
1・3 変化としての進化
1・4 進歩としての進化
1・5 生物学をはみ出した進化
1・6 遺伝学、あるいは集団遺伝学としての進化
1・7 ヒエラルキーとしての進化
1・8 個体発生と系統発生
1・9 個体発生は系統発生を作出する
1・10 原注

第2章 動物の型……動物界、動物門、類縁性
2・1 動物界とドメイン
2・2 動物門
    2・2・1 今世紀に発見された動物門 2・2・2 問題の残る絶滅動物門
   ▼(a)Archaeocyatha門、トモーション動物相/(b)Agmata類、Hyolitha類/
   (c)エディアカラ動物相/(d)コノドント類
2・3 動物門間の類縁関係
    2・3・1 発生学的証拠 2・3・2 分子系統学的根拠 2・3・3 分子と形態
2・4 動物門の起源
2・5 原注

第3章 バージェス頁岩の化石
3・1 現存の動物門に分類可能なバージェス頁岩化石
   3・1・1 節足動物 3・1・2 有爪動物とその親類
   3・1・3 有櫛動物と腔腸動物 3・1・4 頭索類?
3・2 現在のところ分類不可能なバージェス頁岩の化石
3・3 動物門の形態学的境界を定める
3・4 化石の分類学
3・5 バージェス頁岩化石はとりたててユニークではない
3・6 要約
3・7 原注

第2部 形態と機能、胚と進化、遺伝システム

第4章 型とジョフロワ-キュヴィエの論争……進化形態学の分かれ道
4・1 アリストテレスの型の統一
4・2 観念的形態学とビュフォンの型の統一
4・3 型の統一……ジョフロワの遺産
4・4 キュヴィエの遺産
4・5 機能が形態を決めるのか、あるいは形態が機能を決めるのか
4・6 そして、偉大なるアカデミー論争
4・7 アカデミー論争の行方
4・8 原注

第5章 胚の原型と相同性……進化発生学の成立
5・1 発生の法則……フォン=ベーアとメッケル
5・2 フォン=ベーアと偉大なる論争に対するイギリスの反応
5・3 オーウェン……相同性と原型
5・4 ダーウィン
5・5 ダーウィン以降……進化発生学 evolutionary embryology
   5・5・1 検証された発生学的根拠 5・5・2 ヘッケルとガストレア説
   5・5・3 胚葉と胚葉説 5・5・4 バルフォア……相同性と胚葉
   5・5・5 比較発生学と脊椎動物の祖先探し
5・6 結論
5・7 原注

第6章 バウプラン、拘束、ならびに発生における基本的段階
6・1 ウッジャーとバウプランのコンセプト
6・2 バウプランと統合のレベル
6・3 バウプランの入れ子構造
6・4 機構としてのバウプラン
6・5 バウプランの拘束と進化
6・6 パターンの、あるいは全体的な拘束
    6・6・1 構造的拘束 6・6・2 機能的拘束
6・7 プロセスの拘束
    6・7・1 遺伝的拘束 6・7・2 発生的拘束 6・7・3 細胞学的拘束 6・7・4 代謝的拘束
6・8 基本的発生段階と形質のセット
    6・8・1 バウプランの保守的形質の生成 6・8・2 可塑的な形質、形態、そして機能
    6・8・3 発生の基本段階に関する系統学的な示唆と、保守的、ならびに可塑的な形質
6・9 原注

第7章 遺伝システム……接合子、母性因子、エピジェネシス
7・1 前成説とエピジェネシス
7・2 エピジェネシスからエピジェネティックスへ
7・3 エピジェネティックスはジェネティックである
7・4 前成された情報とエピジェネティックな情報が混合した初期発生
   7・4・1 母性因子による細胞質を媒介とした発生制御
   7・4・2 卵皮質での遺伝
7・5 遺伝子発現パターンの遺伝…… 遺伝子の表現型
   7・5・1 DNAのメチル化 7・5・2 クロマチン構造 7・5・3 ゲノムの刷り込み
7・6 原注

第3部 発生する胚

第8章 モデル動物、胚発生の保守的段階と保守的過程
8・1 モデル動物
   8・1・1 問題外 8・1・2 比較法 8・1・3 モデル生物と進化研究
8・2 生命史段階のそれぞれ
   8・2・1 胚 8・2・2 幼生
8・3 保守的な胚段階と脊椎動物の発生様式
   8・3・1 接合子と受精 8・3・2 胞胚と卵割
   8・3・3 原腸胚と原腸陥入 8・3・4 神経胚と神経胚形成
8・4 初期発生の変形
   8・4・1 昆虫の胚帯期
8・5 原注

第9章 異なった世代が出会う場所……生殖系列とボディプラン
9・1 体細胞と生殖細胞の決定
   9・1・1 系統学的展望 9・1・2 生殖系列の確立と生殖質の連続性
   9・1・3 生殖細胞の決定
9・2 ショウジョウバエと脊椎動物のボディプランの起源
   9・2・1 母性因子遺伝子 9・2・2 分節化遺伝子
9・3 他の昆虫におけるボディプランの起源
9・4 ホメオティック遺伝子
   9・4・1 ショウジョウバエにおけるホメオティック突然変異
   9・4・2 動物と植物における保守的なホメオティック遺伝子群
9・5 昆虫と脊椎動物における、背腹軸決定にかかわる分子シグナル機構の保守性
9・6 原注

第10章 脊椎動物の胚をつくる……頭から尻尾まで
10・1 中胚葉誘導
   10・1・1 連続的誘導 10・1・2 分子的基盤と応答 ▼(a)頭部中胚葉/(b)誘導への応答
10・2 神経誘導
   10・2・1 誘導的相互作用の性質 10・2・2 中枢神経系の領域特異化
10・3 中胚葉の領域特異化、ならびに中胚葉と神経組織の統合
10・4 神経堤と神経堤細胞
   10・4・1 神経堤の発生由来 10・4・2 神経堤の誘導 10・4・3 BMPと神経堤の誘導
10・5 二次神経管形成と尾芽
10・6 原注

第11章 器官系をつくる
11・1 上皮と間葉
11・2 上皮-間葉相互作用の背景となる細胞機構
   11・2・1 細胞接着分子 11・2・2 基質を媒介にした相互作用
11・3 感覚器の誘導
   11・3・1 眼 11・3・2 耳
11・4 脊椎動物の肢芽発生
   11・4・1 AERシグナリング 11・4・2 背側化のシグナリング 11・4・3 ZPAシグナリング
   11・4・4 三つのシグナリングシステムの関連 11・4・5 ミュータント、Msx遺伝子と細胞死
11・5 哺乳類の歯の誘導
   11・5・1 成長因子シグナリング、ホメオボックス遺伝子、そして歯の発生
   11・5・2 エナメル結節と歯の形態形成
11・6 イモリにおける腎の誘導
11・7 原注

第12章 器官系の統合、発生的カナリゼーション、そして非対称性
12・1 組織レベルでの相互作用……両生類の頭蓋顔面発生
   12・1・1 組織間相互作用 12・1・2 ミュータントと頭蓋顔面形成 12・1・3 成長と形態形成
12・2 発生的カナリゼーション
   12・2・1 サンショウウオの足根骨と手根骨
   12・2・2 野生種、研究室で維持した動物、そして再生しているサンショウウオの骨格パターン
12・3 変動する非対称性と発生のノイズ
   12・3・1 比較法による研究 12・3・2 退化と洞穴の魚 12・3・3 変動する非対称性の分子的基盤
12・4 原注

第4部 進化における胚

第13章 発明、革新、そして多細胞の起源
13・1 発生学的進化生物学者たちと進化におけるエピジェネシス
13・2 鍵となる革新、そして変化の統合
13・3 進化的新形成、そして種分化
13・4 進化的新構造と適応
13・5 多細胞性の進化
   13・5・1 その起源 13・5・2 多細胞体制による利点 13・5・3 細胞学的機構
   13・5・4 細胞系譜に見られる変異 13・5・5 転写制御
13・6 原注

第14章 複雑性と後生動物の起源
14・1 複雑性
   14・1・1 複雑性と階層性 14・1・2 細胞型の数
14・2 後生動物の起源と多様化
   14・2・1 必要な条件 14・2・2 ファイロティピック段階
   14・2・3 ズータイプとファイロタイプ 14・2・4 幼生 14・2・5 発生のメカニズム
▼(a)タイプ1胚発生/(b)タイプ2胚発生/(c)タイプ3胚発生/(d)シナリオ
14・3 原注
第15章 脊索動物、脊椎動物の起源と放散
15・1 発生における因果連鎖
15・2 脊索動物と脊椎動物の Hox コード
   15・2・1 半索動物 15・2・2 尾索類 15・2・3 頭索類 15・2・4 脊椎動物
15・3 ナメクジウオ、Hox遺伝子、有頭動物の頭の起源
15・4 Hoxコードと脊椎動物頭部
   15・4・1 Hoxa-1遺伝子の破壊 15・4・2 Hoxa-1の過剰発現
   15・4・3 Hoxa-2 〜 Hoxa-4の破壊
15・5 脊椎動物における中軸のパターニング
   15・5・1 組み合わせコード
15・6 原注

第16章 動物進化の変遷
16・1 無顎類から顎口類へ
   16・1・1 発生学的根拠 16・1・2 分子レベルの根拠
16・2 鰭から肢へ
   16・2・1 古生物学的根拠 16・2・2 発生学的根拠 16・2・3 指の数
   16・2・4 分子的根拠 16・2・5 四肢のパターニング
16・3 鳥の羽毛
   16・3・1 古生物学的根拠 16・3・2 発生学的根拠
16・4 カメの甲羅
   16・4・1 古生物学的根拠 16・4・2 発生学的根拠
16・5 咽頭顎とシクリッドの放散
16・5・1 種分化 16・5・2 進化的雪崩現象 16・5・3 系統的方法論
16・6 昆虫の翅の起源
   16・6・1 付属肢の変形として翅が生じたというセオリー
   16・6・2「鰓」から進化した翅
16・7 腹足類の「ねじれ」
16・8 結論
16・9 原注

第17章 脊椎動物の進化における、統合された変化
17・1 個体発生的リパターニング、ならびに相関する変化傾向
17・2 機能の強化
   17・2・1 哺乳類大臼歯のヒポコーン 17・2・2 ヘビ類と鳥類の顎関節
17・3 新しい機能の獲得
   17・3・1 爬虫類から哺乳類への移行
17・4 形質の消失と復活……ドロの法則
   17・4・1 ドロの法則
17・5 形質の消失と復活……先祖返り atavism
   17・5・1 三本指のウマ 17・5・2 クジラ類の後肢骨格 17・5・3 燕雀類の大腿筋
   17・5・4 昆虫の腹脚 17・5・5 アホロートルとカエルのバランサーの誘導
17・6 結論
17・7 原注

第5部 胚、環境、そして進化

8章 生態学的な発生制御としての進化
18・1 適応と環境の変化
18・2 表現型的可塑性と誘導のタイプ
18・3 捕食者に由来する誘導
   18・3・1 輪形動物 18・3・2 ミジンコ 18・3・3 コイ
18・4 共生と誘導
18・5 同一種個体間の相互作用
   18・5・1 アリ 18・5・2 共食いをする両生類
18・6 環境的誘導
   18・6・1 蛾 18・6・2 可塑性遺伝子
18・7 環境的、生物的誘導の組み合わせ
18・8 要約
18・9 原注

第19章 進化、遺伝的多様性そして環境
19・1 遺伝的同化
19・2 同化の遺伝学
19・3 遺伝的固定
19・4 遺伝的同化の機構
19・5 安定化淘汰と同化の遺伝学……ウォディントンとシュマルハウゼン
19・6 自然界における遺伝的同化
   19・6・1 貝殻のかたち 19・6・2 乾性植物
   19・6・3 両生類、ウニ、トカゲにおける卵のサイズと数
19・7 適応と遺伝的同化
   19・7・1 適応とカナライズされた発生経路
   19・7・2 カナライズされた発生経路と進化
19・8 要約
19・9 原注

第20章 発生と進化における形態変化を理解するための量的遺伝学モデル
20・1 遺伝学
20・2 発生における基本的ユニット
20・3 形態的変化を記述するモデル
20・4 哺乳類の下顎骨のモジュール構成
   20・4・1 哺乳類の下顎骨にみる構造的構成要素
   20・4・2 基本的発生ユニット……モデルの第一の構成要素
   20・4・3 因果的要因……モデルの二次構成要素 ▼(a)内的遺伝要因/
   (b)エピジェネシス要因/(c)遺伝的母性要因/(d)環境要因/
   (e)環境との相互作用における遺伝子型 20・4・4 相互作用……モデルの第三の構成要素
20・5 チョウの眼状紋パターンのモジュール構成
20・6 原注

第6部 発生は進化する

第21章 発生は進化する……相同性というジレンマ
21・1 相同性……追想
21・2 系列相同
21・3 再生
21・4 潜在的相同性
21・5 先祖返り
21・6 相同性のジレンマ
21・7 相同性と発生過程にまつわるジレンマ
   21・7・1 共通の原基 21・7・2 共通の誘導機構 21・7・3 同一の遺伝的基盤
   ▼(a)脊椎動物と無脊椎動物の眼の発生/(b)無脊椎動物と脊椎動物の脳
21・8 ジレンマからの脱出
   21・8・1 生物学的相同性 21・8・2 プロセスではなく、パターンとしての相同性
21・9 原注

第22章 個体発生も進化する……幼生に関するジレンマ
22・1 幼生適応と進化
22・2 直接発生
   22・2・1 直接発生をするカエル 22・2・2 直接発生をするウニ
   22・2・3 直接発生をするホヤ
22・3 原注

第7部 パターンとプロセス、時間と場所

第23章 発生における時間と場所
23・1 安定な基準点……時間か、サイズか、速度か
23・2 形態的段階
23・3 細胞周期
23・4 発生上の決定的イヴェント
23・5 原注

第24章 進化における時間と場所……ヘテロクロニーとヘテロトピー
24・1 ヘテロクロニー
   24・1・1 パターンとプロセス 24・1・2 発生プロセスの変更としてのヘテロクロニー
   24・1・3 誘導的組織間相互作用を変形するヘテロクロニー ▼(a)革新/(b)突然変異
   24・1・4「ヘテロクロニーを司る遺伝子」 24・1・5 ヘテロクロニーの生態学的文脈
   ▼(a)誘導すべきか、せざるべきか/(b)サイズ/(c)環境的範囲/(d)結合と乖離
24・2 ヘテロトピー
   24・2・1 誘導的相互作用の変形としてのヘテロトピー
   ▼(a)内側と外側の頬袋/(b)メッケル軟骨の誘導
   24・2・2 ヘテロクロニーはいじくりまわし、ヘテロトピーはつくり出す
24・3 結論
24・4 原注

第8部 原理とプロセス

第25章 進化発生学……その原理とプロセス
25・1 かかわり
25・2 基本的形態構造と相同性
25・3 基本的ボディプラン
25・4 可塑的形態と機能
25・5 進化発生学の中心原理
25・6 モデルと基本的ユニット
25・7 原注

略号
訳者あとがき
日本語で読める教科書や参考書
参考文献
索引



■著者紹介:ブライアン・K・ホール Brian K. Hall

カナダ、ダルハウジー大学生物学教授、専攻は発生学。脊椎動物の頭部形態発生、とりわけ神経堤細胞に由来する頭部間葉の分化に関して、多くの論文や著書がある。80年代じからはヤツメウナギの発生研究を行っている。著書に、脊椎動物の骨格系に関する本格的な発生学書『骨格の発生・細胞生物学 Developmental and Cellular Skeletal Biology』(Acad. Press, 1978)、『神経堤の進化発生学 The Neural Crest in Development and Evolution』(Springer, 1999)、編書・共著に、『骨の生物学 Bone』(Vol. 1-9, CRC Press, Inc., 1990)、Hoetadius の歴史的名著の復刻に、ホール自身のオリジナルである現代版の神経堤細胞学を付属させた、Hall & Hoetadius による 『神経堤 The Neural Crest』(Oxford, 1988)、Maderson 編纂の『神経堤の発生と進化 Developmental and Evolutionary Aspects of the Neural Crest』(Wiley Interscience, 1987)など多数がある。

■訳者紹介:倉谷滋(くらたに・しげる)
岡山大学理学部教授、ならびに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター、形態進化研究チームリーダー、専攻は比較形態学、進化発生学。脊椎動物の起源の問題を背景に、頭部分節性、頭部形態の発生のついて、骨格と神経系を中心に研究を行っている。著書に、UP BIOLOGY 97『神経堤細胞:脊椎動物のボディプランを支えるもの』(共著)東京大学出版会(1997)、『かたちの進化の設計図』、岩波書店(1997)がある。




■ここがおもしろい!

進化と発生(系統発生と個体発生)を統合する「進化発生学(進化発生生物学)」は、生物学の中でもっともエキサイティングで急成長している分野。本書はその代表的著作。 発生プロセスがいかにして進化的変容に影響するか、その発生過程そのものがいかに進化するか、様々な階層的なアプローチから進化を理解する。




■工作舎の進化論関連図書

個体発生と系統発生 進化の観念史と発生学の最前線 スティーヴン・J・グールド 5500円
動物の発育と進化 時間がつくる生命の形 ケネス・J・マクナマラ 4800円
選択なしの進化 形態と機能をめぐる自律進化 リマ=デ=ファリア 5500円
性選択と利他行動 クジャクとアリの進化論 ヘレナ・クローニン 6500円
時間の矢・時間の環 地質学的時間をめぐる神話と隠喩 スティーヴン・J・グールド 2524円




■書評

8月4日 図書新聞「2001年上半期読書アンケート」で池田清彦(生物学)推薦
「ネオダーウィニズムが、進化はDNAの突然変異と自然選択による漸進的なプロセスであると主張するのに対し、進化発生学は、進化のメインメカニズムは発生過程が進化することの中にあり、それはDNAの変異に一意に還元されないと主張する…」

日経サイエンス9月号 紹介

7月1日(日) 日本経済新聞 池田清彦(山梨大学教授)『動物の発育と進化』ともに書評。
「…新しい理屈を考えるためのヒントに満ちている。キーワードは発生である。遺伝子が形を作るとの言明があたかも真理のように流通しているが、一つの細胞に過ぎない卵から実際の形を作るのは、発生のプロセスなのだ…」

ネット書店bk1 ナビゲーター 三中信宏(農業環境技術研究所主任研究官)
個体発生と生物進化の学問的統一を目指す大著
…800ページを越える本書は読者にもそれなりの体力と知力を要求する。訳文のこなれが気になる箇所もないわけではないが、歴史的・学問的にきわめて広範なテーマにまたがる本書の翻訳を手がけられた訳者の努力にまず敬意を表したい。それとともに、グールドの『個体発生と系統発生』に続いて、再びこのような大著の出版に踏み切った出版社に感謝しないわけにはいかない(しかも原書のペーパーバック版よりもなお安い定価で)」 三中先生、ありがとうございます!
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