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『生物多様性のしくみを解く』著者・宮下直さん、
信濃毎日新聞にてインタビュー



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2014年7月23日付 信濃毎日新聞にて『生物多様性のしくみを解く 第六の大量絶滅期の淵から』の著者、宮下直さんのインタビューが掲載されました。

自然界の異変 解決の糸口探る

人間と動植物が共存する豊かな自然とは何か―。…かつては身近な存在だった昆虫や植物が急速に姿を消しつつある一方、シカやイノシシが急増するといった問題も起きている。「ばらばらに見える自然界の異変を読み解き、解決の糸口にしたかった」と宮下さん。

…例えば、シジミチョウ、ヒョウモンチョウなど草原性のチョウの激減。環境省が指定するレッドリストに指定されたチョウのうち、8割近くが草原など明るい環境にすむ種だという。こうした種類のチョウが危機にひんしたのは乱開発に加えて、「人間が伝統的に管理してきた草原が放棄されたことが大きな要因」と分析する。

…こうした分析を踏まえ、宮下さんは日本が歴史的に築いてきた草地や中山間地の自然の再管理・再利用を提唱。「昔のようなやり方で手を入れるのは難しい時代だが、耕作放棄地へ放牧したり、草を家畜の飼料にしたり、バイオエタノールをつくったりするなど、さまざまな案が考えられる。新しい観点から経済ベースに乗せていく知恵を出し合っていくことで、豊かな生態系を取り戻すことができる」と訴える。



宮下さんは長野県飯田市出身。「本書には、宮下さんが少年時代に観察したチョウや鳥など自然の描写が生き生きと描かれている。…信州の夏休みに薦めたい格好の一冊」と。ぜひお読みください。



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