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『アインシュタイン、神を語る 新装版』
帯の中村桂子さん推薦文


『アインシュタイン、神を語る 新装版』写真


7月の新刊『アインシュタイン、神を語る 新装版』がついに発売となり、7/16頃から書店店頭に並びはじめています。本書は2000年に刊行するや、たちまち増刷となった幻の書。戦後70年の節目に、待望の新装復刊となりました。新装版では、エピローグが一部が増補され、訳者あとがきが全面的に書き直されています。
また、帯表4(裏)には、初版刊行当時書評いただいた中村桂子さんの文章を再録しました。

帯・中村桂子さん推薦文
本書の話の中心は宇宙的宗教である。宇宙は単純であると信じるアインシュタインは、統一理論を求めた。宇宙の秩序、単純で美しい法則を知ると人は世俗的苦悩から解放され、おのずから宇宙法則にのっとった生き方を選ぶというのだ。これが宇宙的人間であり、この行動原理は科学的事実なので民族を超えて万人に受け入れられるはずだという考えだ。
 今や宇宙を語るには複雑系の科学が必要と言われており、統一理論は夢かもしれない。しかし、科学が単に事実を明らかにするだけではなく、より解放された生き方を教えてくれるという感覚は、生物学でも実感する。それを宗教と呼ぶのが適切かどうかは別としてそこで選ばれる生き方にナチズムや戦争はない――これは筆者の思いだ。

中村桂子(JT生命誌研究館館長)◎毎日新聞2000年4月23日書評より

中村桂子さん関連情報
折しも、中村桂子さんのドキュメンタリー映画「水と風と生きものと—中村桂子・生命誌を紡ぐ」(藤原道夫監督)が制作されました。

「生命誌」を提唱する彼女の日常は、小さな生きものを見つめ、自然の中での新しい文明を考える、哲学者でもある。東日本大震災を経た今「人間は生きものであり自然の一部」と語るメッセージは、科学や芸術の枠を超え共感の輪を大きく広げています。3.11の後、宮沢賢治を読み直した中村は「生命誌版 セロ弾きのゴーシュ」の舞台化に挑戦します。リハーサルから公演本番、そして賢治の故郷である盛岡・花巻への旅を通して、自然との関わりの中に「いのちの音」を見出す科学者の眼差しと賢治の生命観とが重なります。(プレスリリースより)

2015年9月ポレポレ東中野にて、ロードショーが決定しました。その他、全国のミニシアターにて、順次公開予定です。詳しくは「水と風と生きものと」公式サイトをご覧ください。




『アインシュタイン、神を語る 新装版』
2015年7月16日刊行 ISBN978-4-87502-464-4



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