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空き缶の夢[詳細]

目次著者紹介まえがきより関連図書


瀬戸内寂聴推薦

市川晃一さんは、良寛を書いた私の小説「手鞠」を、すばらしい映画に作ってくれた優秀なプロデューサーです。誠実で情熱的で、ねばり強い人柄を信頼しています。その市川さんが「空き缶の夢」という小説を書いたというので読み、感動しました。混乱の世の中だからこそ、すべての人に夢を取りもどし、生きる力を与えてくれるでしょう。




■目次より

第一章 親父と息子
第二章 夫婦の夢
第三章 事故死の謎
第四章 大将と土方三人組
第五章 カンカンプロジェクト


■あらすじ

車から投げ捨てられた一つの空き缶が引き起こした悲劇、 老人ホームをめぐる入居者たちの戦い、 時代から取り残されてゆく職人たちの葛藤、 世代間の断絶と共感……ある出会いをきっかけにして、 老人たちの新たな挑戦がはじまった。 それは若者たちをも巻き込んで、小さな奇蹟を起こしてゆく。




■著者紹介:市川晃一(いちかわ・こういち)

本名、安井晃一。1944年樺太に生まれる。69年、落語家、故三遊亭小円遊のマネージャーとして(株)現代センターに所属。その後、イベント・CM・CF等の企画制作、およびテレビ・ラジオの番組構成を学ぶ。78年黒沢明監督「影武者」の映画製作に携わる。81年、市川晃一事務所を設立。テレビドラマ、映画製作等のコーディネート、イベントの企画製作などを行なう。携わった映画は『猿飛佐助』『時めきに死す』『探偵物語』『生徒諸君』『良寛』『ASAKO』など。 2001年春より本書『空き缶の夢』を映画化。同年秋より『松永安左衛門』の映画化を準備。




■まえがきより

空き缶を憎む一人の老人と空き缶のように家族と社会から捨てられようとしていた昔気質の老人たちが力を合わせて作ったモニュメントがカンカン・ハウスなのだ。

本書はカンカン・ハウスを造るために立ち上がった老人たちの物語である。あたかも人生の実質を失った空き缶のようにあしらわれ、家庭と社会から見捨てられようとしていた老人たちが、空き缶を材料にしてカンカン・ハウス造りに挑戦した。そして、そのことによって、老人たちの空き缶のような空洞に夢が芽生えてきた。従って、本書は老人たちの人生再生の物語である、ということもできる。




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