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動物福祉 アニマルウェルフェア[概要]


目次著者紹介書評



動物たちの「5つの自由」

育てる、食す、護る、愛する。 動物が健康で幸せに生きられることが、 動物福祉(アニマルウェルフェア)の大前提。 人は感情ではなく科学的な根拠に基づいて動物を飼養し、 動物福祉に配慮して育てられるペットや畜産動物の 人間による利用は、否定されないことが望まれる。 …しかし、動物倫理との厳密な区分はあり得ず、 いのちあるもの同士の永遠の課題として 残り続けるだろう。




■目次より

Part I 家畜[産業動物]の健康と幸せを考える
先行するEUの動物福祉と求められる日本の変革  植木美希

1章 アニマルウェルフェアの歴史と取組み
2章 アニマルウェルフェアの先進国イギリスに学ぶ
3章 動物福祉すなわち「食の安全性」
4章 人が主体ではない、豊かな未来のために

Part II シェルターメディスンをつくる
多くのいのちのためにできること  田中亜紀

1章 なぜシェルターはなくならないのか
2章 シェルターならではの獣医療の難しさ
3章 シェルターメディスン、変革の歩み

Part III ペットと共に生きる
人もペットも幸せな社会に  町屋 奈

はじめに 動物たちの生活の質の向上をめざして
1章 「動物福祉」の意味と「5つの自由」
2章 動物虐待と向き合う
3章 ペットをめぐる日本社会の現状と課題
4章 人とペットの絆、幸せなつながり
おわりに 動物福祉における飼い主とペットの相互に与える影響



■著者紹介:

植木美希(うえき・みき)
神戸大学大学院博士課程修了、農業経済学を専門とする博士(東京大学・農学)。現在、日本獣医生命科学大学名誉教授。著書に「日本有機農業の旅』(ダイヤモンド社1992)『日本とEU の有機畜産』(農文協2004) 、『EUの有機アグリフードシステム』(日本経済評論社2004)、共著『動物福祉の現在』(農林統計出版2015) 他がある。

田中亜紀(たなか・あき)
日本獣医生命科学大学卒。カリフォルニア大学デービス校の獣医予防医学修士課程においてシェルターメディスンを専攻、その後同大の疫学部博士課程でシェルターメディスンと災害獣医学の研究者となる。2019年帰国。現在、日本獣医生命科学大学獣医学部特任教授。

町屋 奈(まちや・ない)
日本獣医生命科学大学卒業。公益社団法人日本動物福祉協会に勤務する獣医師・調査員となり、日本の動物福祉の向上をめざす。学術的な協力関係にある出身大学との協働により設置された社会連携講座「シェルターメディスン講座」で共同研究員として参加する。



『動物福祉』と卵_写真

■書評

季刊地域 2024秋号(農文協) 桑原考史氏
家畜やペットと人間のよりよい関係に向けて
…動物福祉に対する関心は近年国内でも少しずつ高まりつつも、詳しい内容はよく知られていないのではないだろうか。本書は市民向けの講演をベースにしたやわらかい文体をとっており、特別な予備知識がなくても問題なく読み進められる…

2024.9.22 日本農業新聞
…副題は「世界の歩みと日本の取組み」。本書は動物福祉(アニマルウェルフェア=快適性に配慮した家畜などの飼養管理)の最新の状況を、家畜とペットを中心に論じている。
…現場での改善に取り組んできた3人の著者が、世界と日本の最新状況を伝える。その精神は「動物と共生できる社会を目指す」というものだ。

2024.9.14 信濃毎日新聞 武田砂鉄氏
動物のためすべきことは何か
…動物が好きか、そうではないか、に絞られる問題ではない。人間が現在の暮らしを続けていく上で、動物福祉への着眼がまだまだ足りていない。まっすぐ向き合うためにどうすればいいのか、この本から学びたい。

小動物臨床総合誌「mVm」2024/9月号(ファームプレス)
動物福祉の原則「5つの自由」を確認事項とし、先行する国々と日本の動物福祉の現状を提示しながら、保護犬や猫の健康問題、多頭飼育、養鶏場のケージの大きさの問題など様々な方面からアニマルウェルフェアの世界的拡がりを紹介している。 「mVm」公式サイト




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