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■目次より | ▲ |
カラー口絵 ビュフォン頌 |
■著者紹介:ジャック・ロジェ Jacques
Roger 1920-1990 |
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パリ出身。ソルボンヌ大学で古典文学を学び、高等学校の教諭職、国立科学研究センター研究員、ポワチエ大学教授、トゥール大学教授などを経て、70年からは母校ソルボンヌ大学教授(科学史専攻)。78年より総合インターナショナル・センター研究所長、高等社会科学研究学院研究部長、アレクサンドル・コイレ研究所長なども兼任し、S・J・グールドやE・マイアをはじめとする第一線の科学者間の交流や学際的研究を推進。また科学史・哲学史関係の各国の学術雑誌の編集委員としても活躍。教育功労勲章オフィシエ章(67年)、レジオンドヌール勲章シュヴァリエ章(67年)受章。ジュネーヴ大学名誉博士。 『自然の諸時期・校訂版』(1962)、『もう一人のビュフォン』(1977・共著)などビュフォンをめぐる著作のほかに、『18世紀フランス思想における生命の科学』(1963)などがある。 |
■関連図書 | ▲ |
・ビュフォンの博物誌 全図版1123点3000余種をカラー復刻 12000円 ・エラズマス・ダーウィン チャールズの祖父の破天荒な生涯 6500円 ・女性を弄ぶ博物学 リンネはなぜ乳房にこだわったのか? 3200円 ・ダーウィン 世界を変えたナチュラリストの決定版伝記 18000円 ・ダーウィンと謎のX氏 第三の博物学者ブライスの消息 L・アイズリー 2816円 ・ダーウィンの衝撃 文学における進化論 4800円 ・ロシアの博物学者たち マルサスぬきの進化論の系譜 3800円 ・英国心霊主義の抬頭 ヴィクトリア・エドワード朝時代の社会精神史 6500円 |
■書評 | ▲ |
◎日栄章氏(bk1 2001年11月24日 ★★★★★) 「百科全書派の代表的な人物、ビュフォンを通じて、本書はこの時代の知識人らが如何なる自然観を持ち、偉大なる古代の伝統的思想からの変貌を、如何にして成し遂げたのかを語る、実は極めて記念碑的な書物である」 全文はこちら>>> ◎西村三郎氏(『日本経済新聞』1992年5月17日) 「人間が自由に生きるうえで、もっとも好ましい時代と場所として、かつてポール・ヴァレリーは18世紀ヨーロッパを挙げた。その当否はしばらくおくとしても、当時、精神的にも肉体的にも活気に満ちた人物群が輩出し、その才知によって人びとの拍手喝采をあび、世間を沸かせた時代であったことは、疑いない。ビュフォンは、そうした世紀の代表的な人物のひとりだった。 常に“グラン”(偉大な)という形容詞をつけて呼ばれるこの博物学者は、しかし、単なる博物学者ではなかった。熱烈なニュートン主義者であり、合理的な哲学者、そして荘重な文体を駆使する文人でもあった。ほとんど生涯にわたって書き続けた主著『博物誌』全36巻(1749-89)は、この啓蒙の世紀における一大金字塔というべき作品であることは、周知の事実。 本書は、この『博物誌』のテキスト分析を中心に、ビュフォンの生涯と精神の歩みを詳細に跡づけた労作である。ソルボンヌの神学者やジャンセニストたちの攻撃をかわすための韜晦や、彼自身の見解の変動もあって、その思想を正確に把握することは必ずしも容易でなかった。本書によってそのうらみが過去のものとなるだろうことは間違いない。永年ビュフォンに傾倒してきた老練な科学史家の手になるものだけに、目くばりは周到、説得力に富む。 現実的で巧みな処世術により、革命前のフランス社会で学者・文人として最高の地位にまで駆けあがった人物だけに、人間としても大いに興味があるが、本書の力点はあくまで『博物誌』の著者としてのビュフォンにある。当時の時代思潮の背景のもとに自然をめぐる彼の一般理論がいかに構築され、各界がそれにいかに反応したかが、無数の華やかな脇役をちりばめつつ展開されていて飽きさせない。18世紀ヨーロッパの知的世界とその雰囲気を、万華鏡さながらに生き生きとのぞかせてくれる本書が、平明な訳文で読めるようになったことを喜びたい」 |
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