快傑デカルト[詳細]
Descartes le scandaleux
快傑? 怪傑? 魁傑?
ルネ・デカルト、またの名をペロンの騎士。
既成概念のぶっ壊し屋にして、はみだし者。
思惟の妨害者にして、独学の天才。
「我思う故に我あり(Je pense,donc,je,je suis.)」のみならず
「我つねる故に我あり(Je pinse,donc,je,je suis.)を自認した男。
博打のプロにして、ドン・ファンの鑑。
当代市の剣術使いにして、薔薇十字団員……
そして、何よりもかれはたった一人で歴史の流れを変えてしまった革命家だった。
十七世紀前半、乱世のヨーロッパを駆け抜けたデカルトの波瀾万丈の一代記。
■目次より |
▲ |
第1部
2 孤独な子3 愁いに沈む二枚目
4 薔薇の騎士
5 プロのスパイだ!
6 闇に穴を
第2部
7 方法8 単純から複雑へ
9 北方の人喰い鬼
10 死してのちなお
デカルト関連年譜
■関連図書(表示価格は税別) |
▲ |
■書評 |
▲ |
◎2010.9.27 紀伊國屋・書評空間 加藤弘一氏(文芸評論家)書評
フランスのジャーナリスト、ディミトリ・ダヴィデンコが書いたデカルトの伝記小説で、原題を直訳すれば『醜聞の人デカルト』である。
読みはじめて?然とした。一般に流布しているデカルト像とあまりにも違うのだ。語り口も講談調でまさに快傑デカルト、哲学風雲録である。紀伊國屋・書評空間サイト全文
◎1992.9.24 宝島書評
デカルトと言えば「我思う、ゆえに我あり」コギト・エルゴ・スム、倫理の教科書にはヒゲをはやして偉そうにもの思ってるおっさんの写真が出てる。ところがどっこいデカルトというおっさん、そんな甘っちょろいものではなかったのだった。まず彼は当代一流の剣の名手とうたわれた騎士だった。女が大好き、バクチが大好き、飲む、打つ、買うと揃った名うてのやくざ者。しかるに頭は死ぬほど切れて、数字にかけてはかなう者なし。ニュートンの前に重力理論を着想し、アインシュタインよりも先に相対性理論を構想した破天荒な天才。思うだけにあらず、自分の哲学を生きて実証したのがデカルトだったのだ。かっこいいぞ(どう、読みたくなったでしょ?)