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快傑デカルト[詳細]
Descartes le scandaleux

目次著者紹介関連図書書評


快傑? 怪傑? 魁傑?

ルネ・デカルト、またの名をペロンの騎士。
既成概念のぶっ壊し屋にして、はみだし者。
思惟の妨害者にして、独学の天才。
「我思う故に我あり(Je pense,donc,je,je suis.)」のみならず
「我つねる故に我あり(Je pinse,donc,je,je suis.)を自認した男。
博打のプロにして、ドン・ファンの鑑。
当代市の剣術使いにして、薔薇十字団員……
そして、何よりもかれはたった一人で歴史の流れを変えてしまった革命家だった。
十七世紀前半、乱世のヨーロッパを駆け抜けたデカルトの波瀾万丈の一代記。




■目次より

1 外人傭兵

第1部

2 孤独な子
3 愁いに沈む二枚目
4 薔薇の騎士
5 プロのスパイだ!
6 闇に穴を

第2部

7 方法
8 単純から複雑へ
9 北方の人喰い鬼
10 死してのちなお

デカルト関連年譜



■著者紹介:ディミトリ・ダヴィデンコ Dimitri Davidenko

1940年ウクライナ人の父とフランス人の母のもとパリに生まれる。学業半ばにして、アルジェリア戦争に「狩り出された」。1968年、いわゆる「五月革命」に際会、左翼急進主義(ゴシズム)の洗礼を浴びる。この頃から『フランス・ソワール』紙、『カナル・アンシェネ』紙等に寄稿を始め、ルポルタージュ記者として名声を博した。以後ジャーナリストとして、各種新聞・雑誌、テレビ、ラジオ、シナリオ等に、八面六臂の活躍を続けている。作品には本書のほか、アルジェリア戦争の貴重な証言である『シェフ!』(1979、アンクル社)がある。




■関連図書(表示価格は税別)

  • デカルト、コルネーユ、スウェーデン女王クリスティナ カッシーラーの隠れた名篇 2900円
  • 世界の複数性についての対話 フォントネルによるお洒落なSF 1900円
  • ケプラーの憂鬱 孤独な天文学者の半生 2500円
  • ペルシャの鏡 ライプニッツの迷宮をめぐる幻想哲学小説  1800円
  • 夜の魂 天文学逍遙 2000円
  • 夜の国 心の森羅万象をめぐって 2500円
  • 子午線 メートル異聞 2427円



  • ■書評

    2010.9.27 紀伊國屋・書評空間 加藤弘一氏(文芸評論家)書評
    フランスのジャーナリスト、ディミトリ・ダヴィデンコが書いたデカルトの伝記小説で、原題を直訳すれば『醜聞の人デカルト』である。
     読みはじめて?然とした。一般に流布しているデカルト像とあまりにも違うのだ。語り口も講談調でまさに快傑デカルト、哲学風雲録である。紀伊國屋・書評空間サイト全文

    1992.9.24 宝島書評
    デカルトと言えば「我思う、ゆえに我あり」コギト・エルゴ・スム、倫理の教科書にはヒゲをはやして偉そうにもの思ってるおっさんの写真が出てる。ところがどっこいデカルトというおっさん、そんな甘っちょろいものではなかったのだった。まず彼は当代一流の剣の名手とうたわれた騎士だった。女が大好き、バクチが大好き、飲む、打つ、買うと揃った名うてのやくざ者。しかるに頭は死ぬほど切れて、数字にかけてはかなう者なし。ニュートンの前に重力理論を着想し、アインシュタインよりも先に相対性理論を構想した破天荒な天才。思うだけにあらず、自分の哲学を生きて実証したのがデカルトだったのだ。かっこいいぞ(どう、読みたくなったでしょ?)




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