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ガリレオの弁明[詳細]

ピュタゴラス、プラトン、アリストテレス、アリスタルコス、プレトマイオス、アウグスティヌス、
アクィナス、クザーヌス、コペルニクス、ブルーノ、ブラーエ‥‥‥‥‥
ガリレオ

危険思想家が危険思想を弁護した世にも危険な論証のすべて

新しい哲学的方法は
フランシス・ベーコンにもまして

カンパネッラに負うところが多い。
J・A・コメニウス


■目次より

出版者から好意ある読者への挨拶
枢機卿ボニファチオ・カエターニ閣下への献詞
序文
第1章 反ガリレオ説
第2章 親ガリレオ説
第3章 第4、第5章の回答へと導く三つの前提条件
第4章 第1章で提示した反ガリレオ説への回答
第5章 第2章の親ガリレオ説で提示された論題をいかに大切に扱うか
付 コスモロジー概説:古代からルネサンスまで
訳者解説 カンパネッラの知的位相




■著者紹介:トンマーゾ・カンパネッラ Tommaso Campanella 1568-1639

南イタリア、カラーブリア生まれ。反スコラ的思想家、詩人にして遅れてきたルネサンス人のひとり。故郷で反スペイン、反教会の立場から革命を企てるが失敗。その罪でナポリで捕われの身となった27年間を含め、71年の生涯のほぼ半分を異端、反逆の徒として獄中で過ごす。出獄後フランスに亡命して客死。本書をはじめ百科にわたる著書のほとんどは獄中で執筆されたもの。代表作に『太陽の都市』(1602)、『事物の感覚と魔術について』(1604)など。


■関連書籍

世界の複数性についての対話 ロケット不要の宇宙旅行 フォントネル 1900円
銀河の時代 宇宙論博物誌 T・フェリス 上・下 各2200円
ケプラーの憂鬱 孤独な天文学者の半生 J・バンヴィル 2500円
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狼憑きと魔女 17世紀フランスの悪魔学論争 J・ド・ニノー 3200円



■書評

武部俊一氏(「タイムマシン夢書房」『科学朝日』1992年10月)
「……この本の著者としてのカンパネッラには、『太陽の都』のユートピアンや、故郷のカラブリアに共産主義の共和国を築こうとした革命家ではなく、宗教と科学、あるいは信仰と真理の調和をさぐる文明史家の顔がうかがわれる。
 獄中の時間が長かったせいか、カンパネッラは大量の読書をしていた。本書には、聖書のなかの人物を除いても、130人ばかりが登場する。古代ギリシャのアリストテレスに中世スコラ哲学のトマス・アクィナスからコペルニクスまで、数々の引用をちりばめながら、反ガリレオ説と親ガリレオ説を検証していく。……
 カンパネッラはガリレオの4年後輩で、パドヴァ大学で面識があったらしい。命をかけた「弁明」だったのに、ガリレオは余計なお世話と考えていたのか、金銭的な援助だけして、かかわり合いを避けていたふしがある。ここにも、ガリレオの冷徹さがある」



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