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私たちは非力ながらも、異人、富、交換、空間(他界)といった、 経済学と民俗学の接点となる項目を頼りにしつつ、 封印され隠されてしまっている日本文化を発見し解き明かそうとの意志を表明した。 小松和彦 われわれは理論的モデルを作ることをいっさい目的にしてはいないが、 貧しすぎるモデルを音をたてて打ち砕く蕩尽の極地を夢みた。 栗本慎一郎 |
■目次より |
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第1章 富と財宝の発生 呪いと富を結ぶ視点 『信貴山縁起』の経済人類学 共同体の象徴「富」 死と女とタブー 他界と国家の発生 異類婚姻と富 富は他界からやってくる 黄金と排泄物 富のシンボル 沈黙交易の時空構造 排除されたシンボル「天皇」 第2章 商人の源流 俵藤太の末裔たち 佐々木氏と木地師 闇のシンボル・ゾーン近江 小野小町とセックスのタブー 憑きものと富 巫祝と市の発生 中世村落の富の配分 第3章 呪術と市場システム 呪いと法と経済 大工と河童の因縁 徳川幕府の陰謀 日本の魔女狩り 中世経済と宗教活動 弁慶と牛若丸の千年王国論 ヨーロッパの犬神、ドラキュラ いざなぎ流と歌垣 市から町へ 第4章 日本人の都市観と経済 他界としての都市 物くさ太郎の都市論 江戸期の他界願望 現代都市の光と闇 光と闇をつなぐ都市観 人間の現象としての経済 あとがき 中世の闇から 小松和彦 体系内の異界から 栗本慎一郎 |
■著者紹介 |
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:小松和彦 Kazuhiko Komatsu 1947年東京生まれ。埼玉大学教養学部卒業、東京都立大学大学院社会人類学博士課程を中退。信州大学教養学部、大阪大学文学部を経て、現在は国際日本文化研究センター教授。 ミクロネシアや韓国、四国等でのフィールドワークを基盤に、民俗学、文化人類学、国文学などを幅広く渉猟。鬼、妖怪、呪術、憑依といった文化の「闇」に秘められた日本人の精神の原型を探り、独自の文化論を展開している。著作は、『神々の精神史』『憑霊信仰論』『異人論』『悪霊論』『妖怪学新考』など多数。また、『妖怪草紙』『鬼から聞いた遷都の秘訣』に代表される、スピード感あふれる対談集では、多くの斬新な仮説を提示している。 :栗本慎一郎 Shinichiro Kurimoto 1941年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部、同大学院博士課程修了。1991年、明治大学法学部教授を退官。衆議院議員をへて現在東京農業大学嘱託教授。 富のシンボル性を重視する立場から近代経済学、マルクス経済学を批判し、人文科学、社会科学、自然科学を包括する経済人類学を推進する。81年にはドラキュラの故郷ルーマニアのトランシルヴァニアを探訪。著書は『経済人類学』『幻想としての経済』『光の都市・闇の都市』『パンツをはいたサル』『鉄の処女』ほか多数。 |
■関連図書 |
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・妖怪草紙 あやしきものたちの消息 荒俣宏+小松和彦 2800円 |
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