ことたまのかたち[詳細]
天と地を繋ぐ
筆は天と地を繋ぐ神秘なもの
垂直にして天と繋がる
その間に存する人
その筆先に神が宿り
その人の魂があらわれる
幼い頃より筆をもつことが好きだったが、その神秘性を知ったのは、この15年ほどのことだ。
文献上の毛筆の創始は紀元前の中国、秦の蒙恬将軍とされ、枯木を軸とし鹿毛を芯に羊毛を被いとしてつくった筆を、始皇帝に献上したのがはじまりとされている。しかし新石器時代にも、すでに毛筆でなければ描けない文様が、洋の東西を越えて、いたるところに残されている。筆は表現という行為にとって書くことのできないもののようだ。
私は、筆をもつときに感じる。穂先の命毛の点が天と地を繋ぐという神秘的な実感を、一人でも多くに伝えたいと願っている。そこには二度と同じものが生まれないという瞬間性、かすれや滲み、線の表現の奥行きがある。
筆をとる人の個性や表情が、何より見事に表現されている。(本文より)
ヒフミ祝詞
■目次より |
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美を追う
天と地を繋ぐ呼吸する文字
瞬間の美
総体の美
竹丈庵
かむながらのみち
ふるごとへ
祈ることば
言霊の幸はふ国やまとことば
しきしまのみち
“かな”の創意
あわのうた
祝詞
神代文字
アヒルクサ文字
筆で結ぶ
筆が結ぶ世界
■関連図書(表示価格は税別) |
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