世界の複数性についての対話[詳細]
宇宙の辺境に棲む人間への警鐘
「人間中心的な、人間の思い上がった態度にたいする批判、風刺、嘲笑が随所に見られること等々を付け加えると、この何でもない科学啓蒙書の中に、どれほど多くの爆弾、劇約が仕掛けられているかがお分かり頂けただろうか。この作品の、このような紙背にかくされたものの探索も、この傑作の大きな魅力のひとつにちがいない」
赤木昭三(本書解説より)
■目次より |
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第1夜 地球は自転し、また太陽の回りを回る惑星であること
第2夜 月は人の住む地球であること
第3夜 月世界の特徴および他の惑星にも人が住んでいること
第4夜 金星、水星、火星、木星、土星の世界の特徴
第5夜 恒星はすべて太陽で、それぞれがその世界を照らしていること
第6夜 これまでの対話で示された考えの正しさを確認させる新しい考えと天空においてなされた最近の発見
解説 赤木昭三
付:[ダイヤグラム] 複数世界論の系譜──地球中心主義を超える別世界への旅
■関連図書(表示価格は税別) |
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■書評 |
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●金子務氏(『図書新聞』1993年1月30日)
「無限宇宙と原子の無限性という古代人たちの夢想から、世界の複数性という観念は誕生したのだが、その観念をもっとも一般的な魅力あふれる形にしたのがフォントネルであった。17、18世紀の人々の想像力を証言すると同時に、科学と文学を融合させた一つの作品として、本書の価値は大きい」