子宮癌のおかげです[詳細]
休めた! 愛せた! 潤った!
あるガン患者:
私はこの年まで真面目に生きてきて何も悪いことなんかしてないのに何でガンになるんだろう。運が悪い。運が悪い…。
渥美雅子:
冗談言っちゃいけない。手術して治るうちに発見されたのなら運が良い証拠だ。
ガンなんてどんなに心がけをよくしていたところでなる時はなる。
…今、日本の死亡原因の第一位はガンだ。…ガンを嘆くなかれ…
■目次より |
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まえがき
1 突然のガン宣告
2 子宮ガンというもの
3 インフォームド・コンセント
4 家族の反応・友人の反応
5 病院から裁判所へ
6 手術時間七時間半・輸血1600CC
7 盛大なオネショ
8 読書三昧
9 医者嫌いは命の浪費
10 安楽死と尊厳死
11 癒されてゆく日々
12 退院後の生活
13 備えあれば憂いなし
14 夫からひとこと
15 輝け命
■書評 |
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●病院外来者向けフリーマガジン『カルナの豆知識』(2005年2月創刊準備号、レジオス)
自著『子宮癌のおかげです』を快気祝いにした渥美雅子弁護士
夫や恋人からの暴力=ドメスティックバイオレンスに立ち向かう女性弁護士・渥美雅子さんの快気祝いは、親戚や友人、知人の意表を突くものでした。4週間の入院中にほとんどを書きあげた自らの闘病記『子宮癌のおかげです』をお見舞いへのお返しとして贈ったのです。…元気の出るがん闘病記として多数の読者から好評を博しています。
●『月刊がん もっといい日』(2004年11月、日本医療情報出版)
がんと言われても恐れず生きる女性弁護士の闘病術
歯切れよく人生の機微を語り、いつもユーモアを忘れない弁護士の渥美雅子さんが、昨年6月、子宮がんの手術を受けた。入院中に書き上げた体験記『子宮癌のおかげです』は、元気の出るがんの本と評判だ。弁護士という職業柄、病気や手術の説明から治療費や医療情報まで手際よくまとめ、術後のセックスについては夫からの解説付きで、「なるほど」と納得がいく。
●『婦人科の病気』(2004年10月号、イカロス出版)
キツイ洒落を言い合いつつ、こまやかな愛情に満ちた夫婦関係に気持ちがなごみ、病気についても“休めた、愛せた、潤った”と逆転の発想で前を向く著者の態度に勇気づけられる
●『クロワッサン』
渥美さんは4週間の入院中に、ほとんどを書き上げ、心配した友人、知人への快気祝いとした。もちろん、いちばん気になることにも、しっかりと触れている。女性なら誰でも、いやパートナーの男性も知りたい性生活で、それは夫・剛治さんによって語られている。ユーモラスなその一文は本書を読んでのお楽しみだが、大いに勇気づけられる人も少なくないだろう。
●『朝日新聞』溝呂木佐季氏(2003.10.20 夕刊)
ママさん弁護士としてテレビドラマ化されたこともある千葉県の女性弁護士第1号。…“子宮摘出後の体の変化は?”“いくらかかるの?”“術後のセックスは?”患者が聞きにくい内容も、自分の経験をありのままに書いた。“知りたい情報が入っている”と好評だ。
●『高齢社会をよくする女性の会会報』(2003年10月)
…退院後すぐに弁護士としての業務に戻ったほか、当会の樋口代表の後任として“女性と仕事の未来館”の館長に就任してもいる。元気いっぱいのガン患者がユーモラスに闘病ぶりを語る。
●『清流』(2003年11月号)
著者の具体的な情報開示のあり方には、がんにまつわるアイマイで暗いイメージを一掃しようとする意志が感じられる。退院後、夫と訪ねた千葉県の山中にある「蛍の郷」で、蛍の群れを見つめながら命の輝きに想いをはせるくだりが印象的である。
●『婦人公論』(2003.10.22号)
詳しい治療経過はもちろん、治療費・医療保険の収支報告や術後の性生活など、知りたい情報を網羅した、全女性とパートナー必読の書。
●『がんに克つ』(2003年11月)
キツい洒落を言い合う夫は、術後のセックスを“土砂崩れのため、この先通行不能(中略)しかしまあ、そこそこの性感が得られた”と打ち明ける。著者の闘病さえ楽しむ姿勢にあっぱれと思い、軽妙洒脱な語り口に笑い、夫婦愛にほのぼのする。
●川上義弘氏(川上診療所 乳腺・甲状腺クリニックHP)
…この闘病記もそういう彼女の明るいメッセージに溢れています。同時に、冷静な分析力で、病気の医学的な解説や術後の過ごし方や生命保険のことまで、丁寧に取り上げられていて脱帽です。
…病魔とか闘病とか、あまり深刻なのはいやだなあと思っている方も、一度お読みになってみてはいかがでしょうか。
川上診療所webサイト全文へ >>>
●『千葉日報』(「忙人寸語」2003.9.19)
千葉在住の弁護士で、TBS系ドラマ「弁護士かあさん」にもなった渥美雅子さんの近著『子宮癌のおかげです』は読ませる。千葉大病院で子宮頚がんの摘出手術。クラスV、悪性がんだった。発見の端緒は出血だったこと、退院二週間後にセックスを試み、トンネル内を進行中、「土砂崩れのため、この先通行不能」の標識を見た思いで引き返したなど夫妻で報告している」
●『毎日新聞』(2003.9.8 朝刊)
著者は、DVなど家族の問題を得意とする弁護士。子宮がんを宣告されるが、「手術して治るうちに発見されたなら運がいい」とさばさばと入院準備に取りかかる。
夫も動じず、万が一の葬儀の際の音楽について話し合ったりする。夫婦関係は実に軽妙で、こまやかな愛情に満ちている。 子宮がんの仕組みや検査、入院中の生活、手術や入院にかかった費用など、客観的な目で見た記述は法律家らしい。何より、この時とばかりに読みたかった本を病院に持ち込む著者の元気さがいい。