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双頭の鷲[詳細]

目次著者紹介関連図書



西田幾多郎・鈴木大拙が敬慕した生涯の恩師

西田幾多郎少年を寄宿させて数学を指導し……
西田幾多郎と鈴木貞太郎(大拙)を禅の道にみちびき……
国文学の俊才・藤岡作太郎の教養の土壌に滋養をそそぎ……
武蔵高等学校の創設者・山本良吉に教育理念を身をもって示し……
多彩な教え子たちから「生涯の恩師」として敬慕された北條時敬(ときゆき)。
数学者として学問的スタートを切りながらも、教育者として
明治・大正・昭和を精力的に生きた加賀の巨傑の全貌。



■目次

序  浅見洋(石川県西田幾多郎記念哲学館館長)
はじめに

第一章 幕末の加賀藩前田家と数学者関口開

 1 学問の府・加賀百万石
 2 和算と洋算を繋いだ関口開
 3 幕末から明治維新の加賀百万石

第二章 金沢第四高等中学校

 1 北條時敬の系譜
 2 生徒でありながら友人たちを指導
 3 東京留学の辞令
 4 故郷の学校教師
 5 西田幾多郎、書生になる
 6 参禅の道
 7 印号「廓堂」
 8 剣道・無刀流

第三章 東京帝国大学大学院生にして第一高等中学校教授

 1 第四高等中学生の抵抗
 2 山本良吉と西田幾多郎の退学
 3 大学院進学までの経緯
 4 菊池大麓と藤沢利喜多郎
 5 西田幾多郎の東京帝国大学選科入学
 6 第一高等中学校の同僚
 7 長岡半太郎の嘆息
 8 謡曲事始め
 9 囲碁の楽しみ

第四章 萩の町山口高等中学校

 1 明治維新発祥の地
 2 山口高等中学校の学生騒動
 3 山口高等学校の西田幾多郎
 4 山口高等学校における北條時敬の評判
 5 萩における北條時敬の日常

第五章 四高校長として再び金沢へ

 1 四高の風紀紊乱を切る
 2 西田幾多郎の四高教授就任
 3 三々塾の学生たち
 4 北條教育の完成

第六章 広島高等師範学校

 1 広島高等師範学校の創立
 2 教育幕僚会議
 3 北條の訓辞から
 4 第一回万国道徳教育会議出席とボーイスカウトの導入
 5 北條時敬の胸像

第七章 陸奥の国への旅立ち

 1 東北帝国大学総長に就任
 2 総長問題から「掛谷問題」へ
 3 田邊元と西田幾多郎の出会い
 4 仙台の日々
 5 開かれた女子学生の道

第八章 学習院院長の職責

 1 院長承諾まで
 2 学習院の特殊性
 3 鈴木貞太郎(大拙)との巡り合い
 4 学習院寮の問題と山本良吉の起用
 5 北條院長の評判

第九章 武蔵高等学校創立

 1 根津育英会の発足
 2 武蔵高等学校の三理想
 3 今日の青少年教育を憂う
 4 より良い社会のために
   中央報徳会/十四会/キリスト教社会事業と報徳運動/相互の連携

第一〇章 晩年を生きる

 1 石川県視察の旅
 2 病魔との闘い
 3 臨終のとき

おわりに

北條時敬年譜
参考文献



■著者紹介:

丸山久美子(まるやま・くみこ)

東京都出身。青山学院大学大学院で心理学を学び、統計数理研究所・林知己夫のもとでデータサイエンスの特訓を受け、アメリカ・イリノイ大学大学院で計量心理学を学ぶ。
盛岡大学教授、聖学院大学教授、ドイツ・ケルン大学客員教授、北陸学院大学教授などを歴任。林知己夫賞受賞(日本香道計量学会2009)。現在、聖学院大学名誉教授。
加賀との縁は、北陸学院大学教授時代にはじまり、本書を執筆する過程でますます深くなる。




■関連図書

  • 形而上学の可能性を求めて 山本 信ほか 4000円
  • 寛容とは何か 福島清紀 3200円
  • ライプニッツ術 佐々木能章 3800円
  • 喪われたレーモンド建築 東京女子大学レーモンド建築 東寮・体育館を活かす会=編著 2400円
  • 私たちのワンダフルライフ 有村 章+有村勝子 2400円





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