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女性性さえも、 ここでは象形文字による戯れ、 鳥の目の中の輝き。 アンドレ・ブルトン 女性シュルレアリストの画家 レメディオス・バロによる 夢幻とブラックな遊び心あふれるテクストと作品を集成。 秘伝の「夢のレシピ」、専門家を真似た疑似学術論文「ホモ・ローダンス」、 自作30作品へのコメント(バロ自身によるバロ展)に加えて、 書簡、インタヴュー、レオノーラ・キャリントンとの交流を綴る訳者解説も収録。 日本初公開の レメディオス・バロ展(1999年6月-11月)開催記念出版。 |
■目次より | ▲ |
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■著者紹介:レメディオス・バロ Remedios Varo | ▲ |
◎1908年スペインに生まれる。15歳で美術学校に入学するが飽きたらず、21歳で同級生と結婚してフランスに遊学、シュルレアリスムにふれる。帰国後スペイン内乱が起こり、義勇兵としてやってきたシュルレアリスト詩人バンジャマン・ペレと恋に落ちてパリにわたり、ブルトンらと交流する。 ◎41年、戦下のヨーロッパからメキシコに亡命。レオノーラ・キャリントンをはじめとする亡命シュルレアリストたちとボヘミアン生活を送る。ペレ帰国後もひとりメキシコに留まり、1955年メキシコの美術界に衝撃的なデビューを果たす。63年、心臓発作で急逝。 ◎64年以降、数回にわたり回顧展や国際的な個展が開かれ、死後ますます評価は高まっている。また、文学でもトマス・ピチョンの『競売ナンバー49の叫び』(1966)では重要な隠喩としてバロの「地球のマントを刺繍して」が登場。創造の女神の活動は止むことはない。 ◎今回の「レメディオス・バロ展」は日本初。1999年6月 新宿伊勢丹美術館、8月 名古屋電気文化会館、10月 神奈川県立近代美術館で開催され、大好評のうちに終了。代表作60余点が公開され、精緻なテクニックに裏付けられたバロの詩情あふれる世界が明かされた。 |
■バロとキャリントン | ▲ |
◎レメディオス・バロとレオノーラ・キャリントンは女性シュルレアリストの双璧。二人は30年代にパリのアンドレ・ブルトンのサークルで知り合い、男性シュルレアリストの想像力を喚起しながら、それぞれ自らの創造力を磨き、40年代には別々の経緯でメキシコにたどり着いて再会、親密な友情を育みながら創作活動をつづけた。 ◎バロはキャリントンの影響を強くうけ、妖しい美しさ漂う神秘的な画風も共通する。 |
■工作舎の「幻想とアートのはざま」関連図書 | ▲ |
シュルレアリスムは絵画ばかりでなく、小説、評論など広範囲にわたる芸術運動でした。シュルレアリスト画家が絵筆をペンに持ち替えた作品として、バロとキャリントンの交友ぶりがそのまま素敵な老女の冒険物語になった『耳ラッパ』もお薦め。また、幻想画家の女王フィニの幻想小説もあります。ご一緒にどうぞ。 ・恐怖の館 世にも不思議な物語 レオノーラ・キャリントン 2600円 ・耳ラッパ 幻の聖杯物語 レオノーラ・キャリントン 2000円 ・夢先案内猫 フィニのワンダーランド・トリップ レオノール・フィニ 1400円 |
■関連情報 | ▲ |
◎2003年、バロとキャリントンの絵画再来日! 「フリーダ・カーロとその時代─メキシコの女性シュルレアリストたち─」展 フリーダ・カーロのほか、レオノーラ・キャリントン、レメディオス・バロら才気あふれる女性画家たちの作品により、女性シュルレアリストたちの軌跡を紹介。 2003年 東急文化村ザ・ミュージアム(7月19日-9月7日) 大阪サントリー美術館(9月13日-10月26日) 名古屋市立美術館(11月1日-12月21日) 2004年 高知県立美術館(1月4日-2月22日) |
■関連WEB | ▲ |
◎三島久典氏(1999年7月20日「表紙の言葉」より) (『夢魔のレシピ』54頁の「プロジェクト1」の言葉をひいて) 文・絵とも、ロートレアモンの「ミシンとこうもり傘が手術台の上で出逢う」の雰囲気そのものである。 この砂を侵蝕していく水のヴィジョンは美しい。……タルコフスキーの映画にありそうな、そして、ガストン・バシュラールが引用しそうな、静かな風景。 全文は>>> |
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