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DARK SIDE OF JAPAN 今は昔、山中に、海中に、あるいは地下に…… 日本中のそこかしこにあやしきものたちが息づいていた。 鬼や龍、河童や天狗と呼ばれていた彼等が、われわれの前から姿を隠してから、 それほど長い時が流れたわけではない。 日本史と日本人の精神の裏面で跳梁を続けたあやしきものたちは、 次の機会を眈々と狙っているにちがいない。 今、荒俣宏、小松和彦両氏によって、現代の都市が忘れかけていた闇の息吹が甦る!! 古代から近未来まであやしきものたち総出演。 |
■目次より |
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序論 阿倍晴明伝承を遊覧する 小松和彦 対談 怪の消息 荒俣宏+小松和彦 第1談 暗闇の章 鬼のリアリティを見失ってしまった事 妖怪たちが実在していた事 闇を忘れさせた日本式照明の事 ノッペラボウが現代を象徴している事 誰も解いてくれない「お稲荷さん」の謎の事 天井裏と子供が入ってはいけない空間の事 鬼の生活に対するあこがれの事 妖怪出現の音と怪談芝居の事 第2談 河童の章 大工と河童の深い関係の事 女に弱かった阿倍晴明の事 妖怪を名状する村の故老の事 中世以前の悪党パワーが失われた事 サーカスに売られる怖さとフリークスの事 ディズニーランドと『エイリアン』の事 第3談 龍宮の章 江戸のアルコール中毒と精神異常の事 龍神がふつうのおじいさんである事 龍の目玉をしゃぶって育った子供の事 龍や鬼にシンパシーを感じてしまう事 明治維新でも水軍が活躍していた事 京が情報センターの機能を失った事 残っているからこそ見せない京都の不気味さの事 阿倍晴明がいやな奴だったかもしれない事 第4談 天狗の章 吉備真備が中国から「虎の巻」を伝えた事 天狗が間抜けになってしまった事 「虎の巻」をめぐる陰のネットワークの事 天狗が無理矢理に技を教えてくれる事 鬼と鬼殺しの先祖はいっしょである事 お雛様が家庭の中の内裏である事 第5談 釣糸の章 太公望がただの釣り好きではなかった事 ウォーターフロントの恐怖の事 釣針と剣と龍退治の事 「星」が反逆のシンボルになった事 社会が無菌状態になりつつある事 道を国家に盗まれてしまった事 第6談 狐狸の章 得体の知れない荼吉尼天の魔術の事 龍と狐の役割が交換可能だった事 犬と狐のイメージが混同された事 異様なものたちの両義性の事 メジャーな妖怪になれなかったムササビの事 第7談 付喪の章 時代とともに変わった「百鬼夜行」のイメージの事 「付喪神」がヨーロッパにいない事 日本建築が魔物の侵入に無頓着だった事 「祖先の霊」が商売の種になった事 今も残る「小学校の七不思議」の事 新しい怖さが生まれつつある事 後談 メトロポールに幽霊が出るまで 荒俣宏 |
■著者紹介 |
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:荒俣宏 Hiroshi Aramata 1947年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。サラリーマン時代より英米幻想文学の訳出紹介をはじめ、現在にいたるまで、神秘学、博物学、幻想科学、産業考古学、路上観察学、図像学、小説など幅広いフィールドで活躍。現代文明の「忘れもの」に光をあて続けてきた。図版図書コレクターとして海外にも知られる一方、小説『帝都物語』では、東京論としても評価をえた。著作は『別世界通信』『理科系の文学誌』『大博物学時代』『想像力博物館』『本読みまぼろし堂目録』『空想文学千一夜』をはじめ、約200点を超える。 :小松和彦 Kazuhiko Komatsu 1947年東京生まれ。埼玉大学教養学部卒業、東京都立大学大学院社会人類学博士課程を中退。信州大学教養学部、大阪大学文学部を経て、現在は国際日本文化研究センター教授。ミクロネシアや韓国、四国等でのフィールドワークを基盤に、民俗学、文化人類学、国文学などを幅広く渉猟。鬼、妖怪、呪術、憑依といった文化の「闇」に秘められた日本人の精神の原型を探り、独自の文化論を展開している。著作は、『神々の精神史』『憑霊信仰論』『異人論』『悪霊論』『妖怪学新考』など多数。また、『経済の誕生』『鬼から聞いた遷都の秘訣』に代表される、スピード感あふれる対談集では、多くの斬新な仮説を提示している。 |
■関連図書 |
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・鬼から聞いた遷都の秘訣 地震・風水・ネットワーク 荒俣宏+小松和彦 1600円 |
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