『SPT05』いよいよ2/26発売
世田谷パブリックシアターの理論誌『SPT05』が、いよいよ2/26に発売になります*。 特集「戯曲で何ができるか?」では、橋本治、小林恭二、前田司郎、前川知大らのインタビューが充実。そして、2008年11月世田谷パブリックシアターで上演された「岡田利規 演出 『友達』(安部公房作)制作ノート」を、一挙84ページ掲載します。
ご自身の劇団「チェルフィッチュ」で自作の戯曲を演出してきた岡田さんが、安部公房の戯曲を、さまざまな出自の俳優たちと創るというのは、まさに画期的な出来事でした。その過程には紆余曲折が。
…七月に三日間ほど、今回出演する俳優さんたちに集まってもらって、ワークショップをやったんです。そのワークショップは、基本的には僕がチェルフィッチュでやっている身体の方法について説明をして、それをやってもらうという内容でした。
(2008年10月24日 上演作品レクチャー「安部公房作『友達』の演出をめぐって──戯曲のテキストを超える身体の具体性」より)
そこで出た結論は、無理だということなんですね(笑)。…三日間一生懸命やったことを何も使わないという結論を出すという大変有意義なワークショップだったんですね(笑)。
それで、いろいろ考え方を変えたわけですよ。…ドラマ、舞台上というフレームの中で行われるお話を問題にするんじゃなくて、観客にその上演をどうやって届けるかっていうことを問題にする。その作品の上演を問題にするということに決めたんですね。
「制作ノート」では7月のワークショップ前後に記された「覚え書き」、10月から始まった稽古日誌なども収録します。