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7月の新刊 
齊木崇人 (神戸芸術工科大学学長)監修
 杉浦康平 企画・構成
『靈獣が運ぶ アジアの山車』


靈鳥カラウェーを飾るミャンマーの舟山車『靈獣が運ぶ・アジアの山車』より
靈鳥カラウェーを飾るミャンマーの舟山車


7月の新刊は『靈獣が運ぶ アジアの山車――この世とあの世を結ぶもの』。神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所所長を務める杉浦康平氏がプロデュースした国際シンポジウムをまとめた書です(監修:齊木崇人 神戸芸術工科大学学長)。杉浦氏がアートディレクションを手がけ、オールカラーで流麗なデザインを施しています。杉浦氏は83歳ながら、6月の新刊『にんげんいっぱい うたいっぱい』のディレクションと並行し、どちらの本づくりも妥協しない姿勢を貫きました。

本書のテーマは「舟の形をした山車」。巨大な鳥を飾るミャンマーの舟山車。舟形のナーガを作り、灯りをともすラオスの舟山車。信濃のオフネ。バリやタイの葬儀山車…。
オールカラーの魅力を活かし、金色にきらめくアジアの山車のビジュアルに圧倒されることでしょう。刊行は7月上旬、予価3200円、A5判並製、308ページ。表紙デザイン等はこれからですので、どうぞお楽しみに。


タイのナーガの舟山車『靈獣が運ぶ アジアの山車』より
タイのナーガの舟山車

信濃のオフネ『靈獣が運ぶ アジアの山車』より
信濃のオフネ

信濃のオフネ『靈獣が運ぶ アジアの山車』より
信濃のオフネ



■目次より

第1部 送る舟・飾る船――アジア「舟山車」の多様性

はじめに 杉浦康平

1 仏像を運ぶ黄金の靈鳥船
 ――ミャンマーのカラウェー船
 ゼイヤー・ウィン

2 豊穣を招くナーガの舟山車
 ――タイのチャク・プラ祭
 スリヤー・ラタナクン+ホーム・プロムォン

   多頭のナーガが乱舞する
   ――スラーターニーのチャク・プラ祭
   黄 國賓

3 鳥(ガルーダ)と蛇(ナーガ)のシンボリズム
 ――動物信仰とタイの伝統文化
 ソーン・シマトラン

   ラオスのナーガ信仰 眞島建吉

4 山里をゆくオフネ
 ――信濃の舟山車の源流
 三田村佳子

   舟の祭り、船の魂 神野善治

5 龍の船・鳥の船
 ――浄土の夢運ぶ中国・日本の舟山車
 杉浦康平


第2部 「魂を運ぶ」聖獣の山車

はじめに 杉浦康平

6 空飛ぶ魂の「宇宙塔」
 ――バリ島の葬儀山車
 ナンシー・タケヤマ

7 「象+鳥」の力で飛翔する
 ――タイの葬儀山車
 ソーン・シマトラン

あとがき 地を動く、水を巡る、空を飛ぶ──アジアの山車  齊木崇人




■ 神戸芸術工科大学(KDU)
 アジアンデザイン研究所(RIAD)

「“未来に向かう前方の一歩”に、“よき文化遺産に支えられた後方の一歩”を重ねあわせる。デザイン力を軸とし、アジアの若者たちの智慧と力を交えて再考する。伝統を継承し、発展させうる力を育ててゆくことが、アジアンデザイン研究所の果たす役割だろうと考える」…杉浦康平(所長)
RIAD(Research Institute of Asian Design)は、アジアの国々にいまも脈々と息づく古来の思想を、現在に蘇らせ世界に発信しようと、2010年に設立。
国際シンポジウムを連続的に開催し、その成果を『動く山・アジアの山車』(左右社、2012)にとして出版。本書が第2弾となった。



龍頭鷁首を飾る装飾船「駒競行幸絵巻」より『靈獣が運ぶ アジアの山車』より
龍頭鷁首の装飾船「駒競行幸絵巻」より




『靈獣が運ぶ アジアの山車』
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