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4月の新刊2、『双頭の鷲 北條時敬の生涯』


『双頭の鷲』帯付き

4月の新刊2点目は、西田幾多郎、鈴木大拙の恩師に光をあてた『双頭の鷲 北條時敬の生涯』

西田幾多郎少年を寄宿させて数学を指導し……
西田幾多郎と鈴木貞太郎(大拙)を禅の道にみちびき……
国文学の俊才・藤岡作太郎の教養の土壌に滋養をそそぎ……
武蔵高等学校の創設者・山本良吉に教育理念を身をもって示し……
多彩な教え子たちから「生涯の恩師」として敬慕された北條時敬(ときゆき)。
数学者として学問的スタートを切りながらも、教育者として
明治・大正・昭和を精力的に生きた加賀の巨傑の全貌を明らかにします。

著者の丸山久美子氏は、盛岡大学教授、聖学院大学教授、ドイツ・ケルン大学客員教授、北陸学院大学教授などを歴任し、現在、聖学院大学名誉教授。北陸学院大学教授時代に、金沢との縁がはじまり、忘れられた偉人、北條時敬を執筆することに。石川県西田幾多郎記念哲学館館長の浅見洋氏が序文を寄せています。
四六判上製、本体2200円、4月下旬発売予定。どうぞお楽しみに。



■目次より

序  浅見洋(石川県西田幾多郎記念哲学館館長)
はじめに

第一章 幕末の加賀藩前田家と数学者関口開

 1 学問の府・加賀百万石
 2 和算と洋算を繋いだ関口開
 3 幕末から明治維新の加賀百万石

第二章 金沢第四高等中学校

 1 北條時敬の系譜
 2 生徒でありながら友人たちを指導
 3 東京留学の辞令
 4 故郷の学校教師
 5 西田幾多郎、書生になる
 6 参禅の道
 7 印号「廓堂」
 8 剣道・無刀流

第三章 東京帝国大学大学院生にして第一高等中学校教授

 1 第四高等中学生の抵抗
 2 山本良吉と西田幾多郎の退学
 3 大学院進学までの経緯
 4 菊池大麓と藤沢利喜多郎
 5 西田幾多郎の東京帝国大学選科入学
 6 第一高等中学校の同僚
 7 長岡半太郎の嘆息
 8 謡曲事始め
 9 囲碁の楽しみ

第四章 萩の町山口高等中学校

 1 明治維新発祥の地
 2 山口高等中学校の学生騒動
 3 山口高等学校の西田幾多郎
 4 山口高等学校における北條時敬の評判
 5 萩における北條時敬の日常

第五章 四高校長として再び金沢へ

 1 四高の風紀紊乱を切る
 2 西田幾多郎の四高教授就任
 3 三々塾の学生たち
 4 北條教育の完成

第六章 広島高等師範学校

 1 広島高等師範学校の創立
 2 教育幕僚会議
 3 北條の訓辞から
 4 第一回万国道徳教育会議出席とボーイスカウトの導入
 5 北條時敬の胸像

第七章 陸奥の国への旅立ち

 1 東北帝国大学総長に就任
 2 総長問題から「掛谷問題」へ
 3 田邊元と西田幾多郎の出会い
 4 仙台の日々
 5 開かれた女子学生の道

第八章 学習院院長の職責

 1 院長承諾まで
 2 学習院の特殊性
 3 鈴木貞太郎(大拙)との巡り合い
 4 学習院寮の問題と山本良吉の起用
 5 北條院長の評判

第九章 武蔵高等学校創立

 1 根津育英会の発足
 2 武蔵高等学校の三理想
 3 今日の青少年教育を憂う
 4 より良い社会のために
   中央報徳会/十四会/キリスト教社会事業と報徳運動/相互の連携

第一〇章 晩年を生きる

 1 石川県視察の旅
 2 病魔との闘い
 3 臨終のとき

おわりに

北條時敬年譜
参考文献

■著者紹介: 丸山久美子(まるやま・くみこ)

青山学院大学大学院で心理学を学び、統計数理研究所・林知己夫のもとでデータサイエンスの特訓を受け、アメリカ・イリノイ大学大学院で計量心理学を学ぶ。
盛岡大学教授、聖学院大学教授、ドイツ・ケルン大学客員教授、北陸学院大学教授などを歴任。現在、聖学院大学名誉教授。 加賀との縁は、北陸学院大学教授時代にはじまり、本書を執筆する過程でますます深くなる。







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