工作舎ロゴ [今週の1枚]


8月の新刊『近未来モビリティとまちづくり』


『近未来モビリティとまちづくり』

8月の新刊は、『近未来モビリティとまちづくり——幸福な都市のための交通システム』
日本を代表する設計事務所、日建設計のグループ組織として設立された日建設計総合研究所(NSRI)。都市経営、環境・地域社会を構築し、活力ある未来を次世代に残すために活動するシンクタンクです。本書は、そのNSRIの活動を伝える手軽なシリーズ「NSRI選書」の第4弾になります。

モビリティとは移動であり、交通、そして生きることにつながります。自動車産業では、電気自動車や自動運転などCASE*革命に注目が集まるなか、本書ではモビリティ進化やまちづくりが本当に人びとを幸福するのだろうかという視点から、近未来の交通システムの可能性を探ります。

・駅から離れた郊外の戸建てに住む子育て世代の主婦は、マイカー生活に満足しています。しかし30年後、40年後車の運転ができなくなるであろう老後に一抹の不安を感じています。

・高齢者は数時間に1本しか走らないコミュニティバスより、自転車や徒歩など自分の意志で移動できる交通手段を好むと調査結果が出ています。

「今後、モビリティ分野では、CASEが進むことは間違いない。自動車メーカー等は、CASEの進展で渋滞がなくなるバラ色の社会を提案するであろうが、本当なのか? 都市デザイナーとモビリティデザイナーは、CASE社会での人間の欲望が何を引き起こすのかを冷静に考える必要がある」(本書第5章より)

*CASE:
Connected(インターネット接続)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリング)、Electric(電動化)の頭文字。

B6判変型/並製、248頁+カラー口絵8頁、本体1400円+税。8月下旬発売予定。



■目次

[刊行に寄せて]CASE革命を社会的観点から見る 森川高行

第1章 モビリティとは何か

1.1 モビリティの歴史
1.2 変わるモビリティの価値観

第2章 モビリティ観のパラダイムシフト

2.1 移動時間の価値観を変える
2.2 交通システムと幸福社会

第3章 モビリティの新しい潮流

3.1 第4のモビリティ革命CASE
3.2 自動運転社会の到来
3.3 モビリティ社会のイノベーション

第4章 未来をひらくモビリティ研究

4.1 自動車を悪者にしないまちづくり
4.2 「幸せ」とモビリティの接点を目指して
4.3 G空間技術を活用した次世代モビリティ

第5章 モビリティ社会再構築への提言

5.1 幸福最大化をめざして
5.2 未来世代に残したいモビリティ社会の姿
5.3 “歩いて暮らせる"まちづくりとMaaS

第6章 公共心を育むモビリティマネジメント

6.1 未来のために今やるべきこと
6.2 ビッグデータを活用した施策を

■著者紹介:
安藤 章(あんどう・あきら)

日建設計総合研究所 上席研究員。 名古屋大学大学院博士課程修了。1991年に日建設計入社。 都市・交通計画やICTなど先端技術を活用した都市政策研究に取り組む。 都市工学のみならず、社会学や医学、情報学など多様な領域の研究者と交流。 工学博士、技術士(建設部門 都市及び地方計画)。 日本都市計画学会、土木学会、日本人間工学会などに所属し、名古屋大学・客員教授も務める。

:日建設計総合研究所(NSRI)

日本を代表する設計会社、株式会社日建設計グループ組織として2006年に設立したシンクタンク。都市経営、環境・エネルギー面から、サスティナブルな都市・地域社会を構築し、魅力的で活力ある未来を次世代に残すために活動中。
日建グループに蓄積された都市、建築、土木等に関する確かな技術とノウハウを活用し、産官学と研究開発協力や人的交流の活性化に努めている。




ALL RIGHTS RESERVED. © 工作舎 kousakusha