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3/20付 週刊読書人『アルス・ロンガ』書評


アルス・ロンガ


2020年3月20日付 週刊読書人にて、2月の新刊、ペーター・シュプリンガー+前川久美子の共著『アルス・ロンガ』の書評を掲載していただきました。評者は、滋賀医科大学非常勤講師・美学美術史専攻の秋丸知貴さんです。

芸術作品を通じて永遠に生きる
 芸術家像の成立と展開

…ルネサンス期に本来異質な「絵画」「彫刻」「建築」を同質の「芸術」として統合する原理として称揚された「ディセーニョ」(デッサンやデザインの語源)の本質は、作者個人の精神的な創造の営みである。これにより、芸術は職人の卑しい手業ではなく芸術家の高尚な知的活動とされ、芸術作品はそうした芸術家の優れた人格的個性の表れとされる。さらにロマン派の時代には、芸術作品は芸術家の独創的天才性の反映と見なされる。これらにより、芸術家が死んでもなお、その芸術作品に表象される芸術家の唯一無二の魂は永遠に不滅とされる。これが、近代西洋に独特な「アルス・ロンガ」の解釈である。 (中略)
 ペーター・シュプリンガーの遺稿を編集しつつ本書を共同執筆した前川久美子による、本書の成立経緯を解説したあとがきに心を動かされた。本書もまた、一人の美術史家の永遠の魂の結晶であり、二人の美術史家の不滅の友情の証である。

全文は[週刊読書人公式サイト]


秋丸さん、どうもありがとうございました!





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