1月の新刊
竹内正実『テルミンとわたし』
1月の新刊は、『テルミンとわたし—かたちのない、音のかたちを求めて』。
触れずに奏でる世界初の電子楽器テルミン。習得が難しいとされたこの楽器の演奏法をロシアで学び、演奏や奏法指導を通して日本での普及に努めてきた第一人者、竹内正実さんが四半世紀のあゆみを振り返ります。
発明者レフ・テルミンの足跡、マトリョーシカ型テルミン「マトリョミン」の開発、コンサート出演中の不慮の病による演奏者生命のはく奪、障がいを抱えながらのマトリョミン合奏による世界記録挑戦……。
鍵盤や指板がないテルミンならではの演奏者の身体論・感覚論、さらには習得法・奏法・表現法までも盛り込んだ、テルミン/マトリョミン入門書の決定版!
四六判変型/上製、268頁、本体2300円。1月下旬刊行予定。どうぞお楽しみに。
■目次
巻頭カラーページ テルミンとともに歩んだ四半世紀
第1章 テルミンの誕生──発明者の97年の生涯
第2章 出会いと学び──テルミンとともに歩んだ四半世紀 1
第3章 喪失と復活──テルミンとともに歩んだ四半世紀 2
第4章 マトリョミンの開発──合奏に適したテルミン入門機の展開
第5章 テルミンが教えてくれた──身体論・感覚論への視座
第6章 テルミン演奏を考える──習得のコツ・奏法・表現法・記譜法
第7章 テルミンを演奏する──初心者に向けた10ステップ
第8章 マトリョミンを演奏する──初心者に向けた7ステップ
第9章 テルミン・ファミリーに訊く──肉親だからこそ知りえた事実
■著者紹介
竹内正実(たけうち・まさみ)
◎1967年埼玉県生まれ。大阪芸術大学音楽学科音楽工学専攻卒業。音響エンジニアの職を経て、1993年ロシアに渡り、電子楽器テルミンの演奏法を発明者レフ・テルミンの⾎縁で愛弟⼦のリディア・カヴィナに師事。
◎帰国後、コンサート活動、演奏教室を通してテルミン普及に努め、マトリョーシカ型テルミン「マトリョミン」を開発。2003年から量産を開始し、楽器製造・販売を手掛ける「マンダリンエレクトロン」を創業。2013年には272名のマトリョミン合奏で世界記録を樹立した(2019年に289名で記録更新)。
◎2016年コンサート出演中に脳卒中を発症し、後遺症で右半身が麻痺。現在はマトリョミン・アンサンブルを主宰する一方、リハビリに励み、テルミン演奏者としての復帰を目指している。
◎著書に『テルミン:エーテル音楽と20世紀ロシアを生きた男』(岳陽舎、2000)、『テルミンを弾く』(同、2002)、『続テルミンを弾く』(Mandarin Publishing、2014)がある。
◎演奏作品には、ソロ・アルバムとして「Time Slips Away(訪れざりし未来)」(Mandarin Records、2016)、「Vocalise」(同、2021)、「Theremin Vox Collection Vol.1」(同、2014)がある。
◎演奏参加作品には、サザンオールスターズ・関口和之プレゼンツ「Ukulele Calendar」(1997)、映画「のだめカンタービレ最終楽章後編」サントラ(2010)、国府弘子「PIANO ANNIVERSARY」(2002)などがある。
*最新活動はマンダリンエレクトロン・公式サイトへ
■ディスクユニオンにて予約受付中
ディスクユニオンでは先着特典「マンダリンエレクトロン・ステッカー2種」がつきます。
先着特典「マンダリンエレクトロン・ステッカー2種」
■動画
このほか動画はYou Tubeチャンネルmandarinelectronに多数あります。