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『世界の複数性についての対話』復活!


『世界の複数性についての対話』

17世紀末のベストセラー、フォントネルの『世界の複数性についての対話』 。改装用のカバーがなくなり、長らく品切れにしていましたが、カバーを増刷してご注文にお応えできるようになりました。侯爵夫人との宇宙をめぐる対話形式で綴られた科学啓蒙書の古典。SF小説としても読めると評判です。Twitterで大反響!

月の輝く秋の宵
G侯爵夫人の館の庭で、 恋のかけひきもそこそこに 諸世界への道行きが開始された。
月の夢岬から神酒の海、 あわただしい水星人から沈思冷静な土星人、 わが太陽系のさまざまな光景をあとにして 無数の恒星がきらめく諸銀河へ……。
一夜、二夜、三夜、四夜、五夜、六夜。
地表をうごめく人間たちを揶揄し、慈しみながら、
夜ごと、慎みのベールははずされてゆく。



■目次より

序章 自然の掌握 パラダイムと問題点
第1夜 地球は自転し、また太陽の回りを回る惑星であること
第2夜 月は人の住む地球であること
第3夜 月世界の特徴および他の惑星にも人が住んでいること
第4夜 金星、水星、火星、木星、土星の世界の特徴
第5夜 恒星はすべて太陽で、それぞれがその世界を照らしていること
第6夜 これまでの対話で示された考えの正しさを確認させる新しい考えと天空においてなされた最近の発見
解説 赤木昭三
付:[ダイヤグラム] 複数世界論の系譜──地球中心主義を超える別世界への旅




■著者紹介:ベルナール・ル・ボヴィエ・ド・フォントネル  Bernard Le Bovier de Fontenelle

1657年2月11日、ルアン高等学院の弁護士を父に、悲劇作家コルネイユの妹を母に生をうける。最後のリベルタンにして最初の啓蒙思想家。1757年1月9日、百歳の誕生日を33日後に控え永眠。
前半生は『新篇使者の対話』(1683)や『世界の複数性についての対話』(1686)の著者として文壇で活躍。1699年、王立科学アカデミーの終身書記に就任以降はサロン文化と科学界のオルガナイザーとして精力的に活動する。 ライプニッツやニュートンの弔辞など、後代の範となる頌辞ややアカデミー史を残すかたわら、宗教批判の書『神話の起源』(1714)を地下出版するなど、自らの思想の裡にも終生多元性を保持した。
『世界の複数性についての対話』は出版されるや、たちまち大ヒット。著者存命中に33回、その後も現在まで40回近くは刊行されている。翻訳も30種類の英訳を筆頭に、イタリア、ドイツ、オランダ、近代ギリシア、ロシア、スペインの各国語版があり、歴史的ベストセラーとして広く愛読されている。




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