『世界の複数性についての対話』復活!
17世紀末のベストセラー、フォントネルの『世界の複数性についての対話』 。改装用のカバーがなくなり、長らく品切れにしていましたが、カバーを増刷してご注文にお応えできるようになりました。侯爵夫人との宇宙をめぐる対話形式で綴られた科学啓蒙書の古典。SF小説としても読めると評判です。Twitterで大反響!
月の輝く秋の宵
G侯爵夫人の館の庭で、
恋のかけひきもそこそこに
諸世界への道行きが開始された。
月の夢岬から神酒の海、
あわただしい水星人から沈思冷静な土星人、
わが太陽系のさまざまな光景をあとにして
無数の恒星がきらめく諸銀河へ……。
一夜、二夜、三夜、四夜、五夜、六夜。
地表をうごめく人間たちを揶揄し、慈しみながら、
夜ごと、慎みのベールははずされてゆく。
■目次より
序章 自然の掌握 パラダイムと問題点
第1夜 地球は自転し、また太陽の回りを回る惑星であること
第2夜 月は人の住む地球であること
第3夜 月世界の特徴および他の惑星にも人が住んでいること
第4夜 金星、水星、火星、木星、土星の世界の特徴
第5夜 恒星はすべて太陽で、それぞれがその世界を照らしていること
第6夜 これまでの対話で示された考えの正しさを確認させる新しい考えと天空においてなされた最近の発見
解説 赤木昭三
付:[ダイヤグラム] 複数世界論の系譜──地球中心主義を超える別世界への旅