1月の新刊 荒波 力
『生きねばや—評伝 村越化石』
1月の新刊は、荒波 力著、 『生きねばや—評伝 村越化石』 。
村越化石(むらこし・かせき)。15歳でハンセン病に罹患し、病や失明といった宿命に負けず、俳句に光明を見出し精進した。金子兜太や飯田龍太に認められ、俳壇の最高賞蛇笏賞を最年少受賞、紫綬褒章をも受章。「魂の俳人」と呼ばれた彼は、いかにして高僧のように澄み切った境地にいたり、優れた作品を残すことができたのか。化石の生涯をたどる。書名は、化石の句「生きねばや 鳥とて雪を払い立つ」より。
四六判上製、360頁、本体2900円+税。1月下旬発売予定。
著者の荒波 力さんは、ハンセン病文学者として著名な歌人明石海人(あかし・かいじん)の評伝を新潮社から『よみがえる〝万葉歌人〟明石海人』、白水社から『幾世の底より 評伝・明石海人』を刊行。
村越化石は今年生誕100年。出身地、静岡県藤枝市では生誕100年を祝う式典が12月12日に行なわれ、 地元テレビのニュースにもなりました。藤枝市郷土博物館・文学館では2023年1月5日より、直筆ノートや句集を集めた展示会が開催されるそうです。
■目次
第一章 故郷第二章 東京の病人宿
第三章 天才俳句少年現る
第四章 国立療養所栗生楽泉園
第五章 『句集 獨眼』
第六章 両眼失明
第七章 紫綬褒章受章
第八章 凱旋帰郷
第九章 化石の死
エピローグ
村越化石(英彦)年譜