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7月の新刊
『動物福祉 アニマルウェルフェア』



『動物福祉 アニマルウェルフェア』

7月の新刊は、 『動物福祉 アニマルウェルフェア—世界の歩みと日本の取組み』です。

平飼いで生まれた有機鶏卵、保護犬や猫の健康をまもるシェルターメディスン、劣悪多頭飼育者への対応。 人間と動物、いのちあるもの同士の永遠の課題について、科学の視点から解決策を導きだす「動物福祉」を紹介する本です。

著者は、日本獣医生命科学大学名誉教授で、家畜の動物福祉に詳しい植木美希さん、シェルターメディスンの研究者、田中亜紀さん、公益社団法人日本動物福祉協会に勤務する町屋 奈さんの3人。

帯の<動物たちの「5つの自由」>とは、動物福祉の原則で、
 1. 飢えと渇きからの自由
 2. 不快からの自由
 3. 傷み、傷、病気からの自由
 4. 本来の通常行動への自由
 5. 恐怖や悲しみからの自由
からなります。

四六判ソフトカバー、200頁、定価 本体2000円+税、7月下旬発売予定。




■目次より

Part I 家畜[産業動物]の健康と幸せを考える
先行するEUの動物福祉と求められる日本の変革  植木美希

1章 アニマルウェルフェアの歴史と取組み
2章 アニマルウェルフェアの先進国イギリスに学ぶ
3章 動物福祉すなわち「食の安全性」
4章 人が主体ではない、豊かな未来のために

Part II シェルターメディスンをつくる
多くのいのちのためにできること  田中亜紀

1章 なぜシェルターはなくならないのか
2章 シェルターならではの獣医療の難しさ
3章 シェルターメディスン、変革の歩み

Part III ペットと共に生きる
人もペットも幸せな社会に  町屋 奈

はじめに 動物たちの生活の質の向上をめざして
1章 「動物福祉」の意味と「5つの自由」
2章 動物虐待と向き合う
3章 ペットをめぐる日本社会の現状と課題
4章 人とペットの絆、幸せなつながり
おわりに 動物福祉における飼い主とペットの相互に与える影響



■著者紹介:

植木美希(うえき・みき)
神戸大学大学院博士課程修了、農業経済学を専門とする博士(東京大学・農学)。現在、日本獣医生命科学大学名誉教授。著書に「日本有機農業の旅』(ダイヤモンド社1992)『日本とEU の有機畜産』(農文協2004) 、『EUの有機アグリフードシステム』(日本経済評論社2004)、共著『動物福祉の現在』(農林統計出版2015) 他がある。

田中亜紀(たなか・あき)
日本獣医生命科学大学卒。カリフォルニア大学デービス校の獣医予防医学修士課程においてシェルターメディスンを専攻、その後同大の疫学部博士課程でシェルターメディスンと災害獣医学の研究者となる。2019年帰国。現在、日本獣医生命科学大学獣医学部特任教授。

町屋 奈(まちや・ない)
日本獣医生命科学大学卒業。公益社団法人日本動物福祉協会に勤務する獣医師・調査員となり、日本の動物福祉の向上をめざす。学術的な協力関係にある出身大学との協働により設置された社会連携講座「シェルターメディスン講座」で共同研究員として参加する。







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