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8月の新刊
『科学と賢治と宗教と』



『科学と賢治と宗教と帯付き

8月の新刊は、 『科学と賢治と宗教と—「知・情・意」を生きる』です。

宮澤賢治は自然科学を学び、教師として若者を指導し、稲作指導を通じて農民を献身的に助けた。しかし、賢治の人生の基本には宗教があった。彼は仏教を信仰したが、別の宗教にも広く関心を持っていた。それはキリスト教であり、神道的宗教や民間信仰、道教、そして北ユーラシアの宗教にもおよぶ。

賢治はなぜ、科学と宗教の両方に身を置いていたのだろうか。宮澤賢治の作品を手がかりに、宗教と科学の関係をわかりやすく解説する。

四六判上製、336頁、定価 本体2700円+税、8月下旬発売予定。




■目次より

はじめに

第1章 何を問題とするのか

第2章 宮澤賢治

2─1 賢治について
2─2 賢治の芸術
2─3 賢治の時代

第3章 科学と宗教の違い

3─1 「知」と「信」の分岐点
3─2 宗教とは何か
3─3 「たましい」とは何か
コラム1 縄文人と弥生人
コラム2 古代日本人の宗教的世界像

第4章 科学とは何か

4─1 自然科学
4─2 科学の限界と危険性
コラム3 科学における事実と仮説

第5章 科学と宗教の関係

5─1 ドーキンスの宗教の全否定
5─2 グールドの主張[宗教と科学の相互の非干渉]
コラム4 白人の中の〝人種〟

第6章 様々な宗教の具体像

6─1 神道
コラム5 アイヌの神々
6─2 平田篤胤の『霊の真柱』
コラム6 学問と師匠
6─3 国家神道
コラム7 島地黙雷と島地大等
コラム8 日本人は「無思想民族」か?
6─4 仏教
6─5 賢治と『法華経』
6─6 仏教の生物観・死後世界
6─7 賢治とキリスト教
6─8 キリスト教の世界観・人間観
コラム9 プロテスタント内の諸教派
コラム10 仏教衰退後のインドの宗教
6─9 賢治の宗教性

第7章 科学からみた生物、人間、そして宗教

7─1 科学の生物観:進化論
7─2 科学の人間観
7─3 人間の死後に残るものがある
コラム11 二者択一的議論
7─4 宗教と科学の間のグレーゾーン
7─5 ダーウィンと宗教
コラム12 生物界の幸福と苦しみ
コラム13 ジョーセフ・プリーストリー
7─6 ヘッケルと宗教

第8章 宗教と科学

8─1 宗教と科学についての賢治の考え
8─2 二本の脚としての宗教と科学
コラム14 宗教的世界像

結論
あとがき



■著者紹介:

石川裕二(いしかわ・ゆうじ)
1948年生まれ。東京都出身。1971年、東北大学理学部卒業、1977年東北大学大学院理学研究科 (博士課程)修了。1985年より琉球大学助教授(医学部解剖学)、1992年より科学技術庁放射線医学総合研究所主任研究官、2001年より独立行政法人放射線医学総合研究所チームリーダー、2006年より同研究所上席研究員を務め、定年退職後も同研究所の専門業務員、研究協力員を歴任。2012年より2018年まで上智大学理工学部、非常勤講師。専門分野は、神経発生学、神経解剖学、解剖学、放射線生物学。著書に『メダカで探る脳の発生学』、『哺乳類の卵』がある。







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