11月の新刊 森須磨子
『しめかざり探訪記』
11月の新刊は、 『しめかざり探訪記』です。
日本各地の「しめかざり」を
てくてく訪ね歩く旅のエッセイ
土地によって異なる「しめかざり」の
豊かな伝承に惹かれて歩くこと二十年。
そこには、作る人、飾る人の大切な思いがありました。
「体力も藁も無いし、作るのは今年で最後かな」
そんな言葉を聞くことが多くなった令和の時代に、
あらためて、わたしたちの「正月」をみつめます。
地域や家によってさまざまな形があるしめかざり 。しめかざり研究家の森須磨子さんは、20年にわたり全国の「しめかざり」を求めて旅をしてきました。
森さんの前作『しめかざり—新年の願いを結ぶかたち』は、第5刷を数えるロングセラー。そのエッセイ編がついに登場!
毎年のように「消えそうな文化」と言われながらも「消えない」しめかざり を「なぜ作るか(飾るか)」に注目して、ときにユーモラスに、ときにしみじみと、先人から伝わる「正月のこころ」を綴ります。
B6判ソフトカバー、256頁のハンディサイズ。隔見開きごとにカラーページを配して写真満載のフォトエッセイ。文章、写真からブックデザインまですべて、ブックデザイナーでもある著者の森さんが手がけました。定価 本体3000円+税、11月下旬発売予定。
■目次より
はじめに本書に登場する土地
探訪前夜
しめかざりとの出会い/しめかざり探訪とは/しめかざりと年神 /本書に登場する用語解説
第一章 しめかざり探訪記
愛媛県松山市|プレ探訪 記憶の中のしめかざり鹿児島県鹿児島市|二〇〇三年十二月二十九日 「ナンゲンノガホシイノ?」
山口県山口市|二〇〇二年十二月三十日 一筋ナワではいかない? 小郡の丸いしめかざり
岐阜県高山市|二〇〇六年十二月二十八日 しめかざりタイムスリップ in 飛騨
滋賀県大津市|二〇〇六年十二月三十日 「ミさん」に守られた、大津のしめかざり
島根県飯石郡飯南町|二〇一八年七月十五日 出雲大社の大しめ縄製作「大撚り合わせ」行事
広島県庄原市東城町|二〇二三年十二月二十五日 商家のしめかざりを追いかけて
広島県庄原市東城町|二〇〇八年から二〇二三年 だれもが訪れる場所
第二章 農家の米と藁
宮城県伊具郡丸森町|二〇一七年から二〇二四年 荒川家の「門飾り」と農家の生活福島県会津若松市|二〇一八年から二〇二四年 会津若松のふたつの「けんだい」
第三章 未来の民具
「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり」展◎年男
宮城県栗原市|二階堂旭さん 三世代家族の年男
岡山県苫田郡|三村宜敬さん 遠距離の年男
東京都町田市|江川英明さん 「初代」年男
◎輪飾り
輪飾りとは/「輪飾り」を詠む/愛と情熱の小学校講座/付箋で一年を振り返る
探訪後記
これまでの主な探訪先/著者紹介/動画情報