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3月の新刊
日本獣医生命科学大学付属博物館監修
『キリンが来た道』



『キリンが来た道』

3月の新刊は、『キリンが来た道—麒麟児 長次郎の歩み』です。

あなたは誰?
日本獣医生命科学大学付属博物館に保管されていたキリンの骨格標本は、名前も生い立ちも長らく不明だった。学芸員と学生の熱意が、1940年に日本で生まれた“長次郎”であることを明かす。日本国内のキリンの個体数管理やタンザニアでの野生のくらしなどに焦点を当てた、キリン研究の専門家による4つの「キリン講話」も収録。

2026年3月1日には、読売新聞 東京23区版に本書の記事が掲載されました。
獣医生命大に保管の標本、上野生まれのキリン「長次郎」と判明 3月に本も出版。

四六判、200頁 定価 本体2000円+税、3月下旬発売予定。
表紙カバーのキリンには、顔に鳥がくっついています。キリンの身体のダニやシラミを食べて共生する「ウシツツキ」です。




■目次より

はじめに  羽山伸一

Part —1 麒麟児は何処から 石井奈穂美 ほか

「あなたは誰!?」
 キリンの骨格標本との出会い
 キリンの骨格標本が写り込んだ写真を発見
 column—1 文化財になった一号棟 羽山伸一、石井奈穂美
アフリカから日本へ
 上野動物園が迎えた最初のキリン「ファンジとグレー」
日本初の麒麟児誕生
 「長太郎と高子」の来日・結婚・妊娠
 高男、死産だった双子、長次郎、ミナミ、フジ
上野から井の頭自然文化園へ
 7時間がかりの引越しの3日後に
 長次郎、4歳の生涯
 column — 2  突破口は偶然から—長次郎・再発見の秘話— 鈴木遼太郎
兄弟の行方
 標本はどこに消えたのか
 column — 3  全身骨格標本になるまで 鏡晃
麒麟児の今後
 日の目を見る時が来た
 長次郎、骨格標本のこれから
 付記 長次郎の新たな一歩

Part —2 キリン講話

[1]化石が示すキリンの進化  郡司芽久
  キリンの仲間たち
  アジアにキリンが棲んでいた?
  首が長くなる・短くなる進化
  今のキリンの〝種〞
[2]明治時代のキリンの標本  川田伸一郎
  帝室博物館時代のキリン標本5体
  「ファンジとグレー」の剥製標本
  明治時代の剥製技術に触れる
  雑誌『少年世界』(1909)のキリン記事
  M617とM618の骨格標本
  日本に保存された最古のキリン標本
[3]国内キリンの個体群管理について  清水勲
  はじめに:手記「キリン飼育教本」より
  国内キリンの個体群管理の始まり
  JCP種と、その4つのカテゴリー
  キリン計画管理者の主な仕事
  国内キリン個体数の変遷
  国内キリンの個体群管理に関する取組み
  今後の課題 余剰オス問題と「アニマルウェルフェア」について
[4]野生キリンのくらし  齋藤美保
  キリンの社会
  仔育て集団をなぜつくる?
  オトナメスたちの社会関係
  他種との社会関係
  未来に立ち込める暗雲
  キリンと共に生きる未来へ

あとがき 鈴木浩悦(日本獣医生命科学大学 学長)



■著者紹介:

石井 奈穂美(いしい・なおみ)
日本獣医生命科学大学付属博物館 学芸員。2014年に日本獣医生命科学大学大学院獣医生命科学研究科獣医保健看護学専攻博士前期課程修了。同大学獣医学部野生動物学研究室研究補助員を経て2016年より現職。日本獣医生命科学大学付属博物館の第1回企画展「キリンが来た道―麒麟児長次郎の歩み―」(2023年11月〜2024年6月)の企画・制作を担当した。

郡司 芽久(ぐんじ・めぐ)
解剖学者、東洋大学生命科学部生命科学科助教。2017年、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了、博士(農学)。国立科学博物館学振特別研究員、筑波大学システム情報系研究員を経て2021年から現職。解剖学、形態学を専門に、キリンをはじめ哺乳類や鳥類の首の構造や機能の進化について研究する。第7回日本学術振興会育志賞を受賞。著書に『キリン解剖記』(ナツメ社2019)、『キリンのひづめ、ヒトの指―比べてわかる生き物の進化―』(NHK出版2022)。

川田 伸一郎(かわだ・しんいちろう)
国立科学博物館動物研究部研究主幹。岡山県に生まれ育つ。弘前大学理学部生物学科から同大学院修士課程へ進み、モグラ研究に出会う。名古屋大学生命農学研究科の博士課程ではモグラ研究に取り組んでいた。農学博士。その後のロシア短期留学をきっかけに博物館勤務の道へ。2005年より現職。著書に『モグラ博士のモグラの話』(岩波ジュニア新書634.2009)、『はじめましてモグラくん』(少年写真新聞社2012)、『標本バカ』(ブックマン社2020)。

清水 勲(しみず・いさお)
(公社)日本動物園水族館協会(JAZA)生物多様性委員会キリン計画管理者、多摩動物公園飼育展示課北園飼育展示係。1998年に多摩動物公園飼育課南園飼育係に就き、コウノトリ、モウコノウマ、インコなどを担当。加えて、ワシやタカなどの猛禽類、ツル類、ガンやカモ類の飼育を担当している。キリンは2001年の異動から。JAZAから委嘱され、2007年までキリン血統登録担当、2016年からはキリン計画管理者となっている。

斎藤 美保(さいとう・みほ)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教。2019年、京都大学大学院理学研究科博士課程修了(理学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、京都市動物園生き物・学び・研究センターの研究推進員を経て現職。幼少期のケニア在住経験から、キリンに惹かれて野生動物研究を志す。2010年からタンザニアでマサイキリンの母仔関係を研究。第11回京都大学優秀女性研究者賞奨励賞、第36回井上研究奨励賞を受賞。著書に『キリンの保育園―タンザニアでみつめた彼らの仔育て―』(京都大学学術出版会2021)。







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