植物たちの秘密の言葉[詳細]
愛と闘いのワンダフル・ライフ
あるときはいたわり、
あるときは傷つける
自然界のコトバ
■目次より |
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第1部 コミュニケーションの武器になる毒
第1章 呪術師たちの「秘密」の薬
第2章 毒をもった動植物はたくさんいる
第3章 互いに毒をかけあえ!
第4章 毒が薬になる
第2部 自然がもちいる化学の言葉
第5章 菌類の愛の舞踏
第6章 互いを愛せ!
第7章 互いを食べあえ!
第8章 植物同士のコミュニケーション
第9章 新聞を読んでいた虫
第10章 においのメッセージ
第3部 植物の知覚力
第11章 植物の知覚力に関する最近の研究
第12章 運動する植物
第13章 回旋植物
第14章 植物の記憶
第15章 植物の殺し屋たち
植物が昆虫を罠にかける/食虫植物は肉食植物? それとも人食い植物 モウセンゴケの恐るべき触糸/モウセンゴケの習性と食性
ムシトリスミレは植物版ハエとり紙/タヌキモの梁/熱帯の大型食虫植物
罠の仕組みはどうなっているか?/乳母の役割をするアリたち
それほど思いやりのないアリたちは/投げ縄で狩りをする菌類たち
第4部 植物とのコミュニケーション?
第16章 苦しみを表現する植物
第17章 園芸上手とは?
第18章 音楽と植物
第19章 植物による健康法?
第20章 樹木とのコミュニケーション
■関連図書(表示価格は税別) |
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■書評 |
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◎『花卉園芸新聞』(1997年6月25日)
毒の言葉を持つシャクナゲ。支柱の場所を知っているつる植物。「ヴァン・ヘイレン」を聴くカリプソマメ。においでハチに語りかけるラン。植物も、植物に固有な感受性をちゃんと備えている。動きも知覚力も記憶力ももつばかりか、植物同士で、あるいはほかの生物とコミュニケーションまでする。本書では、そんな植物の姿が、ウイットに富んだ文体で生き生きと描き出されており、きわめて専門的でありながらまるで小説のように読み進めることができる。自然が用いるさまざまな言葉は、生命の賛歌であり、その神秘や秘密を伝授してくれる加入儀礼のようなもの。そしてそれは、植物と動物、人間との思いがけない類似点に気づかせてくれる。