滅びゆく植物[詳細]
Plantes en Péril
バオバブ、タビビトノキ、オオミヤシ、ハルパゴフィトゥム
そしてチューリップも消えていく……
レッド・データ・プランツの静かな悲鳴
植物3万4000種 絶滅の危機
現在、世界の主な植物種の8分の1が絶滅の危機に瀕しています。
バオバブやオオミヤシなどのエキゾチックな樹木ばかりではなく、
おなじみのチューリップやセントポーリアの祖先種も、
寿命が尽きるのを待っているのです。
身近な野原から南海の楽園まで、
滅ぼされていく植物をめぐる「生物多様性」の旅。
■目次より |
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第2章 世界で一番長寿の木
第3章 長寿記録を破ったクレオソートの木
第4章 オークとサンザシ
第5章 砂漠のイトスギ
第6章 スミレいろいろ
第7章 チューリップ物語
第8章 絶滅の危機にある薬用植物
第9章 最果ての島、セント・ヘレナ
第10章 マダガスカルに日が落ちて
第11章 セーシェルには変わったココヤシがある
第12章 侵略者のおびやかされるレユニオン島
第13章 ニューカレドニアの針葉樹とヤシ類
第14章 ブルドーザーで破壊されるサラワクの原生林
■内容より |
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◎ハワイ諸島では合計1765種のうち273種が絶滅したことがわかっている。その主な原因は観光。楽園的なイメージを演出するブーゲンビリアの犠牲になった。
◎セーシェルのオオミヤシの実は10〜22キロになる。ただし実をつけるのは樹齢25年になってから。しかも、実が成熟するまでに7〜8年かかり、地上に落ちてから発芽するまで3年かかる。
◎ブルドーザーで破壊され続けているボルネオのサラワクの原生林には、1ヘクタールに700種もの木が生えている。生命多様性が最高レベル。
◎このままのペースで絶滅が進むと、2050年には高等植物の4分の1が消滅する…。
■著者紹介:ジャン = マリー・ペルト Jean-Marie PELT |
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1933年、フランス生まれ。薬学と自然科学を学ぶ。大学では植物生物学・隠花植物学・生薬学などを教え、文部省や外務省、国立科学研究所、海外科学技術研究局の研究、教育派遣任務を受託、世界各地で教鞭をとりながら、その土地の植物相を観察。民族植物学・民族生薬学などの研究を行なっている。さらに、生態学者として、71年にヨーロッパ・エコロジー研究所を設立、その所長を務める。フランスでは最も人気のある植物学者として、著作も多く、テレビやラジオ出演でも活躍中。
【邦訳書】
■関連図書(表示価格は税別) |
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■書評 |
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◎2001年6月13日号 SAPIO
「花や植物の神秘と魅力を知るための12冊」で紹介。