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十二支妖異譚[詳細]

目次著者紹介関連図書関連情報書評



祟って、化けて、恩返し。

神話、伝説、民話から読本、歌舞伎まで

鼠、牛、虎、兎、竜、蛇、
  馬、羊、猿、鳥、犬、猪……
怪談、奇談、因縁話、主役はいつでも「十二類」。
邪気がないから、なお怖ろしい。
怖ろしいから、霊力横溢。
天下泰平、家内安全、病魔退散。




■目次

はじめに
  • 子—鼠の章
     鼠、指を噛む/大国主命と鼠/呑んだものは何か/空飛ぶ鼠 など
  • 丑—牛の章
     牛へ化する女/霊牛のこと/鬼同丸の待ち伏せ/母牛の怨み など
  • 寅—虎の章
     雪山に消えた息子/荒野で虎に遭う/虎の前世/虎魄(こはく)のこと など
  • 卯・兎の章
     生皮を剥がれた兎/兎の発心/兎は神/波に兎/月と兎 など
  • 辰—龍の章
     梵鐘を愛する龍/登龍のこと/龍王の油断/挨拶に来た龍 など
  • 巳—蛇の章
     蛇の執念/笛の音を聴く大蛇/熊と争った大蛇/殺しても殺しても など
  • 午—馬の章
     幻術使いと馬/物を言う馬/馬上で歌うな/怪死者二名 など
  • 未—羊の章
     羊の舌を抜いた男/殺した羊の正体/羊乳と地生羊 など
  • 申—猿の章
     鞠の精の正体/猿になった子ども/猿の剣術/猿の舞 など
  • 酉—鶏の章
     頭に生えてきたもの/一本足の鶏/闘鶏の真意/鶏を忌む里 など
  • 戌—犬の章
     天の怪異と犬/六本足の犬/犬に見え、人に見えぬもの/犬の変化 など
  • 亥—猪の章
     源為朝と大猪/青い怪光の正体/霊猪現る/動く墓 など
    おわりに



  • ■著者紹介

    福井栄一(ふくい・えいいち)
    上方文化評論家。1966年、大阪府吹田市出身。京都大学法学部卒。京都大学大学院法学研究科修了。法学修士。四條畷学園大学看護学部客員教授。京都ノートルダム女子大学国際言語文化学部および関西大学社会学部の非常勤講師。上方の芸能や歴史文化に関する講演、評論活動を精力的に行い、マスコミ出演も多数。本書が通算34冊目の著作となる。剣道二段。
    http://www7a.biglobe.ne.jp/~getsuei99/




    ■関連図書(表示価格は税別)

  • 『江戸博物文庫』シリーズ
  • 『怪奇鳥獣図巻』 定価 本体3200円+税
  • 『しめかざり』 定価 本体2500円+税



  • ■関連情報

    2022.9.2-25 太田記念美術館「浮世絵動物園」後期展示
    『十二支妖異譚』のカバー絵で使用した「家内安全ヲ守十二支之図」が、太田記念美術館「浮世絵動物園」後期展示にて登場。十二支が一つに合体した動物で人気です。「ポチ袋」も販売するそうです。太田記念美術館「浮世絵動物園」

    2021.1.7 MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」
    午前10時05分ごろから、著者・福井栄一さんがゲスト出演。ウェブでも聴取可能。

    2020.12.17 読売新聞 関西版夕刊
    著者、福井栄一さんの記事掲載。「干支(えと)が注目される新年に合わせ、自身や家族の干支が持つ“裏の顔”も楽しんでもらえたら」と。




    ■書評

    クロスワードキング 2024.1月号「おかひろこ 王様の本棚」
    「来年は、何年? 年賀状を出す人は、そろそろ気になる頃だろう。同書は、十二支に選ばれた生きものたちにまつわる話を集めたもので、出典は、奈良時代の『古事記』『日本書紀』…等々。神話や伝説、民話、小説に登場する生きものたちと人間との、こっけいであったり、ときにおぞましかったりする関わりの様子がおもしろい。…」

    2021.1.8 nippon.comにて、 泉 宣道氏書評
    干支の動物をめぐる怖い話
    「「鼠の章」から「猪の章」まで12章の本書には、全160話ほどのショートストーリーが収録されている。出典は『古事記』などの歴史書から説話集、軍記物語、仮名草子、地誌、歌舞伎脚本など多岐にわたる日本の古典。これを「上方文化評論家」を自任する著者が小気味よい現代語訳に仕上げているので、とにかく読みやすい。
    …160話に共通しているのは詰まるところ、主人公は人間だということだ。十二支獣が主役とはいえ、描写は人間が中心で、何世紀も前の世相や生活の様子もうかがえる。著者が選りすぐった古典話が時代を超えて読者を魅了するのは、そこに人生訓や世の中のはかなさを読み取れるからだろう。」 [全文はnippon.comサイトへ]






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