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賢治と鉱物[詳細]

目次著者紹介関連情報書評


詩と科学のもっとも美しい結合

鉱物に魅せられた宮澤賢治が見ているものを、
彼の肩越しに見るような思い。
    詩と科学のもっとも美しい結合。……池澤夏樹




■関連情報

◎MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店 2011.11.1〜11.30
2F喫茶コーナーにて、写真展「賢治が愛した鉱物たち」開催。

◎ジュンク堂書店盛岡店 2011.10.10〜12.3月
店舗入り口近くで鉱物写真展「賢治が学んだ鉱物標本」を開催。 岩手大学所蔵の賢治が学んだ当時の鉱物標本を、青木氏がクリーニングし撮影したもの。

◎MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店 2011.10.16〜10.31
7F「サロン・ド・7」で、池袋店での写真展「賢治が愛した鉱物たち」を巡回。宮澤賢治本も。

◎cafe SAYA&きらら舎 2011.10.8〜10
全国からファンの集う鉱物カフェ「cafe SAYA」で、『賢治と鉱物』の紹介イベント「銀河標本展」開催。現在は通販サイト「きらら舎」にて販売中。詳しくは >>>
「時計の中の小さな宇宙」きらら舎「時計の中の小さな宇宙」きらら舎

◎宮崎県総合博物館 青木正博さんの鉱物写真展示 2011.10.8〜12.4
宮崎県総合博物館「きらめく水晶と鉱物」展に、青木正博さんの鉱物写真が展示されます。ミュージアムショップでは『賢治と鉱物』や青木さん撮影のフォトブック「賢治が学んだ鉱物標本」やポストカードも販売。

◎ジュンク堂書店池袋本店 2011.9.1〜10.10
7F理工書 鉱物写真展&フェア「東北のこころ、賢治と鉱物と」
写真展は7F壁面にて9/1〜9/30まで開催しました。A2サイズの写真25点は圧巻。フェアは下りエスカレータ正面にて9/11〜10/10、著者所蔵の貴重な鉱物標本も展示。*写真展の様子 >>>

◎Art Labo 深川いっぷく 2011.9.7〜19
東京都現代美術館近くのアートギャラリー&カフェ「Art Labo 深川いっぷく」にて、「工作舎『賢治と鉱物』ブックデザイン展」を開催。『賢治と鉱物』の表紙デザインダミー20案を展示し、デザイン発想の変遷を紹介しました。会場ではアーティストのささきもと子さん手製のオリジナルブックカバー、石英書房さんの鉱物、凹凸舎さんの活版鉱物ポストカード、さらに「工作舎40周年ベスト40 本は暗い玩具(オブジェ)である」も開催。盛りだくさんの内容でお届けしました。 *ブックデザイン展の様子 >>>

会期中、2つのイベントも。創作スイーツ付きで大盛況でした。

2011.9.10 「石っこ賢さんと読みっこ健さん ヴィオロンと朗読 琥珀ナイト」
佐々木健さんが宮澤賢治の作品を朗読し、ヴァイオリン奏者・小泉百合香さんがラヴェル「亡き王女のためのパバーヌ」やフォーレなどを奏でます。この「ヴィオロンと朗読・琥珀ナイト」は、鉱物をイメージしたスイーツ「パート・ド・フリュイ」&ドリンク付。

2011.9.15 『賢治と鉱物』デザイナー・トーク
『賢治と鉱物』のデザインを手がけた工作舎アートディレクター宮城安総によるトークが行われ、制作秘話を語りました。創作スイーツ「月長石のおもひで」付。 詳細は >>>

◎ジュンク堂書店新宿店 2011.8.2〜10.15
6F理工書 生物棚奥にて、青木正博氏撮影の鉱物写真パネル展&鉱物・化石・地学フェア開催。オリジナル・ポストカードおよび、フォトブック「賢治が学んだ鉱物標本」も特別販売。

ジュンク堂書店新宿店フェア1 ジュンク堂書店新宿店フェア2
ジュンク堂書店新宿店フェアの様子
ポストカード フォトブック中身
新宿店で特別販売中の鉱物ポストカード(左)と、フォトブック「賢治が学んだ鉱物標本」(右)

◎青山ブックセンター六本木店 2011.8.10〜11.30
人文書フェアコーナーにて、鉱物ビジュアル本〜鉱物派文学フェア

青山BC六本木店フェア1 青山BC六本木店フェア2
青山ブックセンター六本木店フェア/僅少本の『TERRA』(牛若丸)や種村季弘『不思議な石のはなし』(河出書房新社)も

◎立川 オリオン書房ノルテ店 2011.8.10〜11.10
文芸売り場にて、鉱物派文学を集めたフェア

◎青山ブックセンター本店 2011.8.10頃〜
小林健二さんの本や銀河通信社の結晶キッドなどともに、鉱物コーナー登場。

◎2011.8.14 滋賀県多賀町立博物館にて加藤碵一氏講演
滋賀県彦根市の近郊にある多賀町で、「第23回星空の街・あおぞらの街」全国大会が秋に実施されます。それにともない多賀町立博物館では「宮澤賢治の世界から環境問題を考える」をテーマに、7月から10月までさまざまなイベントが企画されています。その柱となるのが、同博物館企画展で、8/2〜9/4に第1部「星とゾウのまち多賀からイーハトーブをもとめて」を開催。8/14には著者の一人、加藤碵一さんが「宮沢賢治の地的世界」を講演。ちなみに企画展第2部は9/17〜10/23「賢治と清六」展で、講演は9/18に林風舎の宮澤和樹さん。

「宮澤賢治の世界から環境問題を考える」
期間 2011.8.2〜10.23
会場 多賀町立博物館
講演 2011.8.14 14時〜加藤碵一氏「宮沢賢治の地的世界」

◎2011.7.25 岩手日報広告
7/25の岩手日報朝刊一面に、『賢治と鉱物』の三八広告を出しました。

◎ユリイカ2011.7月号 広告
6/28発売の「ユリイカ7月号 特集*宮沢賢治—東北、大地と祈り」に、『賢治と鉱物』の広告を出しました。

ユリイカ広告

◎2011.6.24〜7.24 岩手大学ミュージアム 賢治関連展覧会
岩手大学ミュージアムで、『賢治と鉱物』の著者・加藤碵一さんと青木正博さんの協力によって、「関豊太郎と宮澤賢治—賢治が学んだ72の石たち」が開催。場所は図書館1Fアザリアギャラリー。




■書評

●2024.5『ニュートン別冊 科学名著図鑑 第2巻』
コラム「科学的に楽しむ宮沢賢治の世界」の中で紹介

「賢治作品に登場する鉱物を色ごとに分類し、写真とともに紹介している美しい本です…」と。 ニュートン公式サイト

●2012.11.7号 anan「本とマンガ」特集
 「大切な人に本を贈りたい」に写真家・川内倫子さん推薦

日々ストレスを抱えている同僚に
「図鑑と詩集の融合というのが画期的でおもしろい。驚くほど美しく、色鮮やかな鉱物の写真は、見ているだけでも、現実の世界の喧噪やストレスを忘れさせてくれるかのよう…」

●2012.6.23 図書新聞で写真家・川内倫子さん紹介
東京都写真美術館で個展「照度 あめつち 影を見る」を開催中(2012.5.12-7.16)の写真家・川内倫子さんが、6/23付図書新聞インタビューで『賢治と鉱物』を紹介してくださいました。宮澤賢治の詩句「Iridescence イリデッセンス」が川内さんの作品世界のひとつの核であり、この言葉を本書で確認できたそうです。

川内 (Iridescenceを)最初は詩で知って、辞書で調べたら「玉虫色」と訳されていました。展覧会がはじまる直前に詳しく説明が載っている本を見つけたんです。その本で、宮澤賢治が使っていた意味は、自分が思っていたイメージと近かったと改めて確認しました。また、この賢治の詩の中に「銀の鏡」という言葉があって、この詩を読んだときに、今回の展覧会にある銀鏡(しろみ)神社とつながりました。

インタビューではこの後、本書を指さしてp177、180が引用されます。

また、個展を記念した川内倫子フェアには、「この1年で読んでよかった本」の1冊に挙げてくださり、紀伊國屋書店新宿南店や青山BC本店などで展開されています。推薦コメントには、「鉱物も賢治の世界と照らしあわせてみるとひとつずつが小宇宙に見える」と。

●2011.10.29 図書新聞 瀬名秀明氏書評
「人間」のための書物
世界をよく観察し、おのれの心との接点を懸命に探るとき、賢治は鉱石標本と向き合った

日本人なら「すきとほった」「青」という言葉に出会うたび、特別な感慨を呼び起こされる。宮澤賢治に親しんできた私たちは、光や色を前にして、科学と文学がひとつだったあのころに還ってゆくことができる。本書『賢治と鉱物』を一ページずつゆっくりとめくりながら、こうした読書体験は久しぶりだと思い出した。この本には賢治の詩や童話がまさに鉱物のように透き通った書体で引用され、そこに描かれたさまざまな石が、文章と写真で解説されている。気がつくと私は本文を読みながら、何度も賢治の引用を読み返し、そして鉱石写真に見入っていた。自然を観察するように標本を見つめ、まったく同じように文学作品を見つめていたのである。

*瀬名秀明さんの図書新聞書評は、2011年12月発売の『科学の栞』(朝日新書)に収録されました。

●2011.11月号 Rika Tan(理科の探検)
宮澤賢治は鉱物好き
宮澤賢治が鉱物好きだったことをご存知でしたか? そういえば、作品のところどころに鉱物の名前が出てきます。…賢治はきっと鉱物学者になることもできたでしょう。でも鉱物学と文学を融合させることのほうがもっと魅力的だったのかもしれませんね。

●2011.10.23号 サンデー毎日 青木正博さんインタビュー
人は「石」に目覚める時期がある
「私が本格的に石に興味を持ったのは小学校5年生の頃で、どうやら賢治もそうなのです。それからたいへん素晴らしい鉱物のコレクションを築いた青柳隆二先生という方がいますが、やはりそれくらいの年齢で石に目覚めています。これは大変興味深い共通点だと思います。」
石への関心が芽生え、意識が集中していく時期が11〜12歳であるという逸話には、なにやら普遍性がありそうだ。それは、生きた時代や育った環境を超えて、人間のやわらかな知性と感受性が、地球と対話し始める頃合いのようなものかもしれない。

●2011.9.4 北海道新聞 押野武志氏書評
作品理解に一層の磨き
…本書を手に取ったならばまずは、ぱらぱらとページをめくり、鉱物の美しさに目を奪われてほしい。さらに、それら鉱物名が引用されている賢治作品の一節を読むことで、あたかも作品がきらきらと輝いて見えることだろう。賢治が引用する鉱物名は、一般読者にとってはなじみが薄く、ガスタルダイト、インデコライト、シトリンなど外来学名は言うに及ばず、橄欖石、角閃石などの漢字名は字面からでさえ、何色かを想像することは難しい。本書のおかげで、賢治作品を目で観賞することができる。…

●2011.9.2 日刊ゲンダイ紹介
賢治作品に登場する鉱物を集めたビジュアル本
「釜石湾の一つぶ華奢なエメラルド」(春と修羅)、「東が琥珀のやうになって」(風の又三郎)など、宮沢賢治の作品には鉱物が数多く登場する。  工作舎刊「賢治と鉱物」(加藤碵一ほか著 3200円)は、賢治が作品に描いた鉱物フレーズ200作品に鉱物写真、さらに科学的解説を添えた“読む”ビジュアル本だ。…

●2011.8.29 加藤碵一さん 日経新聞 文化欄記事
“石っこ賢さん”宮沢賢治
作品に詠まれた「鉱物」70種余、深い知識ひもとく

「賢治自身が採集した岩石標本が今も残っている」と聞いたのは、仙台に単身赴任していた10年ほど前のことだった。地質調査を仕事にしている私はそれ以来、友人の鉱物学者、青木正博さんらと標本のある岩手大学の農業教育資料館に足を運ぶようになった。賢治が通った盛岡高等農林学校の本館を使った建物である。標本を一目見て、賢治が相当な地質学徒だったと分かった。しかし、悲しいかな、標本はほこりだらけ。石と鉱物名のラベルが不一致なものもある。この標本を私たちはクリーニングして整理した。同時に、賢治の文学作品と鉱物などとの関係を調べるようになった。…(後略)






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