工作舎ロゴ 書籍解説

HOME > 書籍 > ジャンル一覧新刊一覧 > ワンダーレシピ/基本データ




ワンダーレシピ[詳細]

目次著者紹介関連図書書評


「美味しい魅力いっぱいの添田流グルメスケッチ、
つくる料理がまた美味しい・・・・・
私の一押し本です!」——熊谷喜八

パパイヤのフラッペの料理スケッチ
拡大

添田浩は、建築家である。建築家ではあるが、人後に落ちぬ食いしん坊でもある。うまい料理に出逢ったときは、料理人から秘訣を伝授してもらい、あるいはそれが不可能ならば、味の記憶から料理の組み立てを再構成、とにかく自分でつくってみせる。だからどの一皿にも物語があり、景色がある。しかもときには、プロの料理人も舌を巻く。料理と建築はどこか似ている……そうして生まれた〈ワンダーレシピ〉。スケッチの醍醐味、エッセイの妙味、そして料理の旨味が三〈味〉一体となった四七皿。まずはご賞味あれ!

プッタネスカの料理スケッチ
拡大



■目次より

「ワンダーレシピ」へのご招待……熊谷喜八
MENU

はじめのレシピ

[グレープフルーツのオードブル]
料理好きへのファーストステップ。これをやると絶対に料理が好きになる!!

Spring Recipes 春のレシピ

[アボカ豆腐]
 ちょっと置きすぎたかな? の柔らかアボカドがあったらぜひつくってもてほしい。
[クロック・ムッシュ]
 これが本当のクロック・ムッシュなのさ。
[ソース・ムタールとぶっかけサラダ]
 日によってハムとチーズだったり、ミニオムレツだったり、トーストパンにのせて上からサラダをぶっかける。
[サラダ・ニソワーズ]
 フランス人は、太陽があたって緑色になったじゃがいもを好むらしい。
[スモークサーモンのアボカド巻き]
 アボカドで巻くんだぜ! 考えただけでぞくぞくする。ババロアのまわりのビスキュイの壁のように……。
[中華鶏サラダ]
  叩いたり、千切ったり、むしったり、納得の下処理が生きる……。
[ローストビーフ・サンドイッチ]
  かたまり肉をローストして、いきなりローストビーフ・サンドイッチ。
[コキーユ・サンジャック・ア・ラ・パリジェンヌ]
 ソース・パリジェンヌがすごいんだ。これさえあれば一瞬のうちに納得のフランス料理に……。
[春キャベツ巻き]
 ……煮たもの? ……それとも焼いたもの?
[手打ち麺の野菜焼きそば]
  手のひらで一本一本……、正真正銘の手打ち麺でつくる。
[ポーク・シャルキュチエ]
  豚肉だったらこのソース。……それがシャルキュチエ。
[筍のサイコロ・ステーキ]
  あくも強く歯ごたえしっかりの根付の部分を、じっくり焼き上げたときの気分……最高だぜ。
[めばるのポアレ]
 新ごぼうのキャラメリゼとルッコラのサラダと一緒に ……。

Summer Recipes 夏のレシピ

[パパイアのフラッペ]
  意外とこれが、ガッツリ食うときの前菜にいけるんだ。
[カルパッチョ・アル・フォルノ]
  カルパッチョ、今日の素材は肉じゃなくって魚。アル・フォルノがついて火を入れた……ってこと。
[ポッロ・トナート]
 あぁ、あれね。夏の一皿だよ……そんな言葉が返ってくる。
[パエリア]
 いよいよ待ちに待った、パエリアの季節の到来だ!
[柿の葉寿司]
 奥吉野に寿司の原典を訪ねて……。柿の葉に、いまこそ主役を演じてもらおうではないか。
[プッタネスカ]
 大満足! のピアット・ウニコ……ピアットは皿。ウニコは唯一。前菜も主菜もなく、一品料理をこう呼ぶ。
[卵ドライカレー]
 口の中で全部いっぺんに噛み合わせると、これってお菓子なのかといつも思う……。
[あつあつとろ〜りのパスタ]
 夏といえば、茄子。白茄子でもピンク茄子でも何でもいいんだ、と料理人たちはいう。
[ペキンダック・サーニー]
 サーニーはサンドイッチの略! 薄餅(パピオン)のかわりに、イギリスパンを蒸したのを使うからなのさ!!
[づんだ寿司]
 東北の田舎の家庭の味を巻き寿司に。
[ブルーベリーのパンケーキ]
 クリムゾン、狐色、琥珀色、純白……皿を何にするか迷うほど美しいぜ!

Autumn Recipes 秋のレシピ

[ハムとチーズと卵のガレット]
 三つとも揃っているからコンプリート、だよね……そう呼ばれるだけの組み合せだ!
[アボカドと海老のコロッケ]
 オランデーズは、ぜひつくれるようになっておいてほしい。ステーキに合わせてもいいし、何にでも合う。
[三色漬丼]
 まぐろの赤にオクラの薄緑、山芋の白、だから名づけて、「三色漬丼」!!
[鯖のタルト]
 リカリのパイ皮……それからキリキリに冷やした白ワイン……。
[ポルチーニ茸のタリアテッレ]
 定食屋さん(トラットリア)のマンマの味は、意外とさっぱり……。
[パスタ・ベイク]
 古いイタリア料理本にレシピがあったんだそうだ。でもこれ、イギリス人のいう話なもんで……。
[仔羊のロースト]
 「プロヴァンスの香り」を感じる素朴で自然のありがた味にあふれているような……。
[三枚肉のとろとろ醤油煮]
 チンゲン菜をたっぷり、一緒に食べ合わせると、こってりとサッパリ。飯によく合う。
[海老のフリット]
 まだまだ暑い初秋の頃になると、この料理をつくる。
[スペアリブの腐乳焼]
 神戸の街並を歩くと、いつも想い出すとっておきの一皿。
[孫さんの炒り卵]
 そうです、完全に料理になっていますよね、これ。そう、そう、これが料理ってことなんですね。

Winter Recipes 冬のレシピ

[甘鯛のかぶら蒸し]
 器が白、かぶらが白、甘鯛がシロ、あくまでも白。
[マックロー・バンブロン]
 味噌じゃなくってワインで煮て、一晩煮汁に漬け込んだ、フランスの鯖料理。
[リガトーニ漁師風]
 アドリア海、港町での一皿。そうかそうか、この味か……。
[グジェール]
 フランス、ブルゴーニュ地方の香ばしいおつまみ。
[鴨蕎麦がき]
 簡単、簡単。鴨を加えて、旨さも格別。
[フルーツ味のパスタ]
 ホームメイドのドライトマトを使って、やみつきになる一皿を。
[ピザラディエール]
 どこの店のメニューにものってない。聞いたことはあるんだけど……。
[コッコバン]
 ソースを詰めるプロセスが僕を夢中にさせる。素材はいたってシンプルなんだが、このプロセスがフランス料理。
[牡蠣の炊き込みご飯]
 つくってみて、食してみて、その格調の高さには、いつも姿勢を正す。
[すき焼き]
 あの日の「おばちゃん」のレシピから……。
[タルト・タタン]
 フランス伝統のりんご菓子の再構成に挑戦!

digestif あとがき



■著者紹介:添田 浩 (そえだ・ひろし)

建築家、デザイナー。1942年東京生まれ。一九六七年東京芸術大学美術学部建築学科卒業。同修士取得。1969年『都市住宅』に「自邸」を発表、建築ジャーナリズムの注目を集める。『Concerned Theator Japan』に日本の演劇空間、祭りの空間の調査報告及び小論を寄稿。また、パリ、ウイーンなどで歴史的建築のレストレーションに参加する等、住宅設計を中心に、アーバンデザインから建築、ランドスケープデザインまで幅広いデザイン活動を展開する。料理人との交流も多彩で、とくに70年代後半の熊谷喜八氏との出逢いを通じ、独特の「料理スケッチ」のスタイルを確立。そのスケッチは、KIHACHIのメニューやパッケージなどにも採用された。三井不動産レジデンシャル会員誌『こんにちは』での作品発表以降、料理・スケッチ・エッセイが一体となったその「ワンダーレシピ」のファンは、さらに広がりつつある。




■関連図書(表示価格は税別)

  • 茶室とインテリア  内田 繁 1800円
  • 普通のデザイン  内田 繁 1800円
  • Designscape  内田 繁 2400円
  • 地球の庭を耕すと  ジム・ノルマン 1900円
  • 五つの感覚   F・ゴンサレス=クルッシ 2000円



  • ■書評

    暮しの手帖 2021.2-3月号 かもめブックス 宮崎麻紀さん
    料理への飽くなき探究
    …本の販売に携わる中で出会った指折りの食いしん坊といえば、レシピとスケッチとエッセイを一度に味わえる『ワンダーレシピ』の著者・添田浩さん。…料理の手順を細密かつ立体的に表現したスケッチは、調理中の匂いや音までしてきそう! スケッチの緻密さとは裏腹に、豪快な人柄を思わせるエッセイでは、レシピとの出合いや作り方のコツが綴られていて、料理への愛情と情熱がムンムンしています。…

    料理通信 2011.2月号
    秀逸な料理スケッチで綴られる、建築家・添田浩氏のレシピブック
    …旬の素材を扱ったレシピを、エッセイとスケッチ画で紹介。素材や調理過程の手の動きが1枚の画にびっしり書きとめられ、躍動感が溢れている。添田氏は「KIHACHI」のメニューブックにあしらわれた手書きスケッチも手がけている。「野菜は活き活き、魚だったら今にも泳ぎ出しそうに見事。(中略)写真では表現できないおいしい魅力いっぱい」と熊谷喜八氏。スケッチを眺めるだけで心躍る1冊だ。




    ALL RIGHTS RESERVED. © 工作舎 kousakusha