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空間に恋して[詳細]

目次image 著者紹介関連図書関連情報書評



ユートピアの不可能性を自覚しながら
理想の存在を忘れない人たちがいる
…スーザン・ソンタグ

沖縄の衝撃……十勝の日常……台湾の持続……
象設計集団が関わった場所には、
植物が育ち、人々が集い、笑い、水や光や風や気配がかよい合う。
いろはカルタにのせて、象設計集団の場所づくり魂の精髄を大公開!

——この本が「建築することの楽しさ」、
「場所を考える」、「感覚を大切にする」、
「建築は長生きする」ことを伝えてくれるように望んでいます。——

象設計集団




■目次より

かるた_と …どなた・あぶ

沖縄
名護市庁舎
今帰仁村中央公民館

今帰仁村中央公民館

今帰仁村中央公民館
 撮影:山田脩二

矢野南小学校

矢野南小学校 
撮影:山田脩二

かるた_を
…大人は、だれも、はじめは子どもだった

学校
笠原小学校 矢野南小学校 多治見中学校


かるた_ね …熱力的国土、熱力的人々

台湾
冬山河親水公園 宜蘭懸政中心 宜蘭懸庁舎  宜蘭懸議場 宜蘭懸史館 二結王公廟 水尾小学校

冬山河親水公園

冬山河親水公園
 撮影:北田英治

葛飾の家

葛飾の家 断面図

…きれいはきたない、きたないはきれい

老人
葛飾の家
武蔵野の家

 

かるた_す …好きなものはやらずにはいられない

十勝
森の交流館 すとう病院 十勝ビール 北海道ホテル  新得診療所 高橋建設 ひかり保育所 千年の森 十勝エコロジーパーク

北海道ホテル

北海道ホテル
 撮影:北田英治


本書に収められた美しい写真は [Recommended Image:空間に恋して…象設計集団の摩訶不思議な建築 ]ご覧ください。 >>>




■編著者紹介:象設計集団 (ぞうせっけいしゅうだん)

1971年、返還前の沖縄「子供の国マスタープラン」に始まり、 芸術選奨文部大臣新人賞、都市計画学会賞、日本建築学会賞などを相次いで受賞して話題を呼ぶ。1986年より台湾北東部の宜蘭懸冬山河風景区開発計画に着手、冬山河親水公園や宜蘭懸庁舎など、今日までつづく台湾のプロジェクトを推進。1990年には事務所を十勝に移転し、全国各地で学校、公共施設、福祉施設をはじめとする地域性にねざした建築を進める一方、地元の祭や氷上のワークショップなど、仕事と遊びの日々を堪能する異能の集団。https://www.zoz.co.jp




■関連図書(表示価格は税別)

  • 象設計集団—Atelier Zo  現代の建築家 SD編集部編 鹿島出版会 3884円
  • 冬山河親水公園 建築リフル (009)   象設計集団他 TOTO出版 1942円
  • これが建築なのだ 大竹康市番外地講座  大竹康市+OJ会 TOTO出版 1456円
  • DISCONT—不連続統一体  吉阪隆正 丸善 7000円
  • 世界の建築  吉阪隆正集  勁草書房 3200円
  • 建築をめざして SD選書 ル・コルビュジェ 吉阪隆正訳 1800円
  • モデュロール1 SD選書 ル・コルビュジェ 吉阪隆正訳 1800円
  • 自分の仕事をつくる  西村佳哲 晶文社 1900円    *象設計集団の働き方を紹介
  • 建築家が建てた幸福な家  松井晴子 エクスナレッジ 2200円   *象設計集団が建てた家を紹介



  • ■関連情報

    2022.6.4 東京都現代美術館「吉阪隆正展」:樋口裕康氏トーク 
    東京都現代美術館で建築家・吉阪隆正の展覧会「吉阪隆正展 ひげから地球へ、パノラみる」が開催中(2022.3.19-6.19)。吉阪の思想を受け継いだ「象設計集団」の活動について、創設メンバーの一人である樋口裕康さんが語ります。
    2022.6.4(土) 14:00-15:30 詳細はこちら

    『住宅建築』2011年4月号にて特集
    『住宅建築』2011年4月号にて樋口裕康さんおよび象設計集団が特集され、その記念講演が4月3日に神楽坂で開催。
    『住宅建築』サイトはこちら

    2006.8.6 朝日新聞 be on Sunday  象設計集団の名護市庁舎 紹介
    [奇想遺産]
    シーサー胸張る「開放」の実践  松葉一清氏(朝日新聞編集委員)

    …沖縄本島北部「名護市庁舎」。疲弊したモダニズムを超克し、新たな概念のもとに、建築を人間性豊かなものにどのように再構築するか。南国の風土を手がかりとする意欲的な挑戦が金字塔につながった。…土地の固有性への着目は大きな流れの一翼を担い、名護市庁舎は時代の申し子となった。地場のコンクリートブロックによって現代感覚で集落を表現し、当初は冷房なしも実現、エコロジーの発想を先取りした。画期的なありかたは、ポストモダンに警戒的だったわが国の建築界に大きな衝撃を与えた。その気迫が今も息づいている。だからシーサーたちがさっそうと見えるのだ。

    富田玲子さん、ドキュメンタリー映画に登場
    日本国憲法24条に「男女平等」の文言を加えたベアテ・シロタ・ゴードンと戦後の日本女性の活動を追うドキュメンタリー映画『ベアテの贈りもの』に富田玲子さん登場。彼女のピアノの師・藤田晴子がレオ・シロタ(ベアテの父/ピアニスト/藤田晴子や園田高広を指導)について語るようすを証言しています。

    『ベアテの贈りもの』 The Gift from Beate
    監督・脚本:藤原智子
    配給:岩波ホール

    2004.12.11〜1/18 青山BC六本木店にて象設計集団フェア開催
    12月11日(土)より青山ブックセンター六本木店で象設計集団フェアを開催。『Confort』での特集、『象設計集団—Atelier Zo 』(鹿島出版会)、『これが建築なのだ—大竹康市番外地講座』(TOTO出版)、師匠・吉阪隆正氏の『DISCONT—不連続統一体』(丸善)などの関連図書の他、象設計集団が選んだおすすめ本も(『この時代に思う テロへの眼差し』スーザン・ソンタグ、『千年の愉楽』中上健次、『沖縄独立宣言』大山朝常など)。




    ■書評

    論座2005.11月号書評 木幡和枝氏(東京藝術大学教授・アートプロデューサー)
    読書・きのうきょう
    樋口さんは、建築家で早大教授の故人・吉阪隆正の研究室に集まった建築家らによる「象設計集団」の古参。(左官の)久住さん親子をはじめ伝統的な工法を継承する職人さんたちと組んで、現代建築を作る。吉阪さんとU研究室の作品集『DISCONT不連続統一体』と象の作品集『空間に恋して』には、日本の現代建築にもこんなに楽しい表現主義があったんだ、と小躍りさせられる。…

    bk1脇博道氏 (bk1 2005/03/01) ★★★★★
    TEAM・ZOOという奇跡
    ……宮代町役場という作品がある。日本の建築デザインがポストモダンのデザインコードを用いて、それまでのモダニズム的な作品とは一線を画した表現豊かな作品が輩出し始めたのと同時期の作品ではあるが、それにしてもこの建築は衝撃的であった。ぶっちゃけて言ってしまえばこんなのあり〜という感じの作品であった、が実見したときはもっと驚いた。コロセウムのような広場空間がメディアでは強調されがち な建築であったが、力強い外部空間のイメージとは裏腹に内部空間は随所に美しい光が入る仕掛けが工夫されていて(WCまでも!)その設計密度の濃さに圧倒されっぱなしであった。その後も象は快進撃を続ける。そのオリジナリティあふるる建築についてはぜひ本書にて直に感じて頂きたいと思う。 bk1全文は >>>

    Design News No.269 小池星多氏(武蔵工業大学 環境情報学部 助教授) 書評 
    …デザイナーとしての自分を忘れずに、それでいてユーザーや地域にとって自然に受け入れられる建築をデザインし、デザインするプロセスそのものを楽しむ。これは、ものづくりの本来の姿であったかもしれない。そんなものづくりは絶対できっこないと思っている間に、次々と実践している羨ましい集団が彼らなのだ… 

    季刊チルチンびと 2005.spring No.32 書評
    ユニークな建築集団の作品と考え方を知る
    …沖縄名護の市庁舎や埼玉県宮代町の笠原小学校など、自然や敷地の環境を生かしたユニークな建築で知られる象設計集団。…彼ら自身が大切にしているキーワード、コンセプトなどで構成した写真と言葉のごった煮集である。『つ 土は断固として素材なんかではない』など思わずうならされる名文句も多い

    新建築 2005.2月号 鈴木 恂(まこと)氏書評
    象の風景 恋の現場
    台湾の宜蘭に駆けつけたことがあった。象の設計した親水公園の竣工祝を兼ねた龍船の祭に誘われたからである。若い頃からの馴染みで、象の設計の手の内は分かっていたつもりであったが、河を挟んだ公園の眺めに〈親水〉というこぢんまりした言葉が吹っ飛んだのを覚えている。真剣に風景をつくろうとしていることに衝撃を受けたのである。…いろはカルタなどをもじって、一見愉快な読みものに見えるが、この分厚い本に詰まっているものは、ただのその辺の建築ではない。象の〈全風景〉が詰まって厚く重いのである

    建築知識 2005.2月号でも紹介
    「建築することの楽しさ」「建築は長生きする」「感覚を大切にする」という信条を余すところなく伝えている。

    2005.1.27 北海道新聞紹介記事
    地域と共に空間設計 独自の哲学、本にまとめる
    町山さん(象設計集団代表)は「建築はファッションの一部ではなく、人の心や体にかかわる知的で面白いもの。理解を深めれば、もっと楽しくなる。北海道は東京から見ると『周辺』だが、大都会では味わえない面白さがあることを知ってほしい」と話している。

    2005.1.20 日刊ゲンダイ書評
    人々が自然と集い交流する建築  異色設計事務所33年間の軌跡
    …帯広市の保育所は、格安で購入したトラック10杯分の廃材からえりすぐった資材を使い建設されている。そうした『作品』の建築過程や建築後に人々が使用する日常の姿など多数の写真と文章で紹介しながら、彼らの建築哲学を語る。…東京にニョキニョキと出現する居丈高で無機質な高層のランドマークとは一線を画した彼らの活動と、遊び心に学ぶことは大きい。

    2005.1.11 全国書店新聞「注目的新刊」遊友出版 斎藤一郎氏紹介
    …十勝の北海道ホテルでは、レンガや木など地元の素材を取り込む。帯広の工業団地にはかつての森を再現する。雪に埋もれた厳寒の地、真っ青な夕闇からまるで瞳を開けたように見える建物の窓は、雪が断熱材であることを教える。ここでは自然と建物が見事に融和している。…

    新建築 住宅特集 2005.2月号にも
    一設計事務所の作品集というイメージから掛け離れており、地域に根ざしたユニークな活動形態の全貌が500頁を超える圧倒的なヴォリュームに展開される。…

    コンフォルト 2005.2月号 大竹 海氏書評
    象設計集団の熱く濃く建築する日々
    ページをパラパラやると、写真やらスケッチやら文字やらが乱舞し、ゴチャゴチャに賑やかである。実はこの〈ゴチャゴチャに賑やかな感じ〉が非常に大切なことであり、象(設計集団)のイメージする世界観を表現しているといえる。それは象の師匠である吉阪隆正の言葉〈不連続統一体〉の展開でもあり、本書にもある「7つの原則」のうちのひとつ、〈あいまいもこ(曖昧模糊)〉な世界の表現でもあるのだろう。ページをめくりながらひとつながりの時間と空間を紡ぎ出す〈本〉という形式の中で、様々な要素が互いに強く関係しあい、豊潤な総体をつくり出してゆく様を感じさせるのである。

    室内 2005.1月号(工作社刊)
    沖縄、奥多摩、十勝など、彼らが手掛けてきた建築は、緑豊かな自然に囲まれている。囲まれているどころか、植物が建築を侵食しているような写真もあって、迫力満点だ。矢継早に開発された高層ビル群とは対照的な風景がそこにはある。

    日経アーキテクチュア2005.1.10号でも紹介






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