南部陽一郎博士のノーベル物理学賞受賞を記念して、30年ぶりに新装復刊した『素粒子の宴』は、当時50代の南部博士と、20代のポリツァー博士という物理学者同士の対談。二人の研究への熱い想いが伝わってくる場面もしばしば。本書から印象的な発言を紹介したい。
ポリツァー 物理は言ってみれば不可能なことをするようなものです。ある人がパっとやってきて、サラッと問題を解いてしまうんですね。誰しも論理を超越したような思考の方法をもっていて、それがそういうことを生む。本当に新しいものがでてくるのもこういうところからです。物理のおもしろさもそこにある。 南部 正面切って問題を解こうとするとなかなか進展しないものですよね。もっとゆったりした気分で、ちょっと好奇心で自分にきいてみる。「もしこれをしたらどうなるだろうか」って。すると、ときたま突然に、その何かがやってくる。(『素粒子の宴』より)
ポリツァー 物理は言ってみれば不可能なことをするようなものです。ある人がパっとやってきて、サラッと問題を解いてしまうんですね。誰しも論理を超越したような思考の方法をもっていて、それがそういうことを生む。本当に新しいものがでてくるのもこういうところからです。物理のおもしろさもそこにある。
南部 正面切って問題を解こうとするとなかなか進展しないものですよね。もっとゆったりした気分で、ちょっと好奇心で自分にきいてみる。「もしこれをしたらどうなるだろうか」って。すると、ときたま突然に、その何かがやってくる。(『素粒子の宴』より)