工作舎ロゴ 7月新刊『多主語的なアジア』関連イベント


杉浦康平中島岳志

シリーズ「杉浦康平デザインの言葉」刊行開始記念

杉浦康平×中島岳志トークショー

日本のみならず、アジアのグラフィック・デザイン界を牽引してきた杉浦康平氏。そのデザインを貫く思想とは?
1960年代からの執筆、インタビュー、講演、対談などテクストを集大成したシリーズ『杉浦康平デザインの言葉』(第1期5冊)の刊行がいよいよ始まります。7月上旬発売の第1弾『多主語的なアジア』の刊行を記念して、7/4(日)青山ブックセンター本店にて、杉浦康平氏と中島岳志氏のトークイベントを開催します。方やデザイン界の巨匠、方や『中村屋のボース』で颯爽と論壇に登場した気鋭の政治思想史家。お二人による異色対談です。

二人は何度かインドを訪れている。
杉浦グラフィズムの源流をなし、中島の書くエネルギーを育んだインド。インドの地に何があるというのか・・・。
たとえばヒンドゥーの聖音「オーム」は、万物の生成・消滅にかかわる波動だという。オームの波動は、生命体の形に、古代インドの建築や音楽に、言葉、思想にも結晶している。
では現代のインドでは、この悠久の波動をどのようなかたちで受け止め、人々の日々の暮らしに生かされているのだろうか。
インドばかりではない。中国や韓国、日本の古くからの考えには、私という一人の存在の背後に無数の他者の存在があった。その他者とは人だけではない。森羅万象の声に耳をかたむけるアジアの自然観、生命観、それはまさに「多主語」といえよう――。


[プロフィール]

杉浦康平(すぎうら・こうへい)
グラフィックデザイナー。1932年生東京まれ。64年と66年にドイツ・ウルム造形大学客員教授。85年インドIDCにおいて客員教授。現在、神戸芸術工科大学名誉教授。同大のアジアンデザイン研究所長。
独自のヴィジュアル・コミュニケーション論、曼荼羅をはじめとするアジアの図像研究、知覚・音楽論を展開。野間出版文化賞、文化庁芸術選奨新人賞、ライプツィッヒ装幀コンクール特別名誉賞、毎日芸術賞、紫綬褒章などを受賞する。 数多あるブックデザインの中でも、『全宇宙誌』『人間人形時代』(共に工作舎)は今でも語り継がれている。
主な著書には、『日本のかたち・アジアのカタチ』(三省堂)、『かたち誕生』(NHK出版)、『宇宙を叩く』(工作舎)、『疾風迅雷――杉浦康平雑誌デザインの半世紀』『アジアの本・文字・デザイン』(DNPアートコミュニケーションズ)など。また編・著書に「神戸芸術工科大学レクチャーシリーズ」(編・工作舎)、『文字の美・文字の力』(編・誠文堂新光社)などがある。

中島岳志(なかじま・たけし)
1975年大阪生まれ。大阪外国語大学(ヒンディー語学科)卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科博士課程修了。北海道大学公共政策大学院准教授。専門は南アジア地域研究、近代政治思想史。
主な著書に、『中村屋のボース』(白水社、大佛次郎論壇賞/アジア・太平洋賞受賞)、『ナショナリズムと宗教―現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動』(春風社)、『パール判事』(白水社)、『中島岳志的アジア対談』(毎日新聞社)、『インドのことはインド人に聞け!』(講談社)、『ガンディーからの〈問い〉』(日本放送出版協会)など。共著に『保守問答』(西部邁氏との共著/講談社)、『日本』(姜尚中氏との共著/毎日新聞社)などがある。最新作は6月刊行の『保守のヒント』(春風社)。

[イベント詳細]

『杉浦康平デザインの言葉 多主語的なアジア』(工作舎)刊行記念
杉浦康平×中島岳志トークショー
「オームの波動」宿す地にて
(ABCサイトへ)
■2010.7.4(日)16:00〜18:00(開場15:30〜)
■会場:青山ブックセンター本店・カルチャーサロン青山
■定員:120名様
■入場料:700円(税込)
■参加方法
[1] ABCオンラインストアにてWEBチケット販売いたします。
[2] 本店店頭にてチケット引換券を販売。(入場チケットは、イベント当日受付にてお渡しします。当日の入場は、先着順・自由席となります。)
※電話予約は行っておりません。
■お問い合わせ電話:青山ブックセンター本店・03-5485-5511
■受付時間:10:00〜22:00
(※受付時間は、お問い合わせ店舗の営業時間内となります。御注意下さい。)


多主語的なアジア 杉浦康平デザインの言葉
多主語的なアジア
杉浦康平
ISBN978-4-87502-427-9
税込定価 2940円(本体2800円)
A5判 約280頁 2010年7月上旬刊行予定


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