キルヒャー『普遍音樂』ついに刊行！
紀伊國屋書店新宿本店にて関連フェア
キルヒャー『普遍音楽──調和と不調和の大いなる術』がついに刊行しました。
本日7/16から紀伊國屋書店新宿本店3F思想書売場で、関連フェアがスタート。本書と、発売間近な『天才カルダーノの肖像』（榎本恵美子著/勁草書房）刊行にあわせての合同企画「初期近代精神史研究」です。
この初期近代（15〜18世紀）のヨーロッパ精神史は、日本でも1980〜90年代に大きな潮流を形づくっていた分野。『普遍の鍵』（パオロ・ロッシ／国書刊行会）『イタリア・ルネサンスの霊魂論』（根占献一＋伊藤博明他／三元社）の新装復刊、『存在の大いなる連鎖』（ラヴジョイ／ちくま学芸文庫）の文庫化など、基本図書の復刊が相次ぎ注目されていました。そうした中でのキルヒャー原典の初邦訳たる『普遍音楽』、若手研究家ヒロ・ヒライさん監修の「bibliotheca hermetica叢書（BH叢書）」第一弾『天才カルダーノの肖像』の刊行。そこでヒロ・ヒライさんの選書22点を中心に、100点超もの関連書籍が集まるフェアになりました（7/16段階では未着もあり）。
ヒライさんはオランダ・ナイメーヘン大学研究員であり、学術研究グループ「bibliotheca hermetica（ビブリオテカ・ヘルメティカ＝ヘルメスの図書館）」を主宰。初期近代研究を牽引する精力的な活動の中で、工作舎のパラケルススやキルヒャー等を積極的にバックアップしてくださっています。ヒライさんによるフェア開催コメントと選書は紀伊國屋書店公式サイトにて掲載中。ヒライさん選書コメントは近々店頭にて披露予定、同小冊子も勁草書房さんが作成中です。
なおフェアタイトル「初期近代精神史研究」は、ヒライさん編集として2010年に月曜社から刊行された『ミクロコスモス』（現在品切）のサブタイトルです。今回の紀伊國屋書店フェアでは、月曜社さんのご厚意で『ミクロコスモス』も2冊だけ並びます。貴重な本ですので早い者勝ち。なお月曜社「ウラゲツ☆ブログ」7/12記事で『普遍音楽』を紹介いただき、大きな反響があります。
工作舎も僅少本を特別出品します。『ライプニッツ著作集』の品切巻（3巻、4巻、7巻、8巻）を含んだ全巻揃はラストチャンスかもしれません。パラケルスス『奇蹟の医の糧』『奇蹟の医書』、イエイツ『薔薇十字の覚醒』も！
●2013.7.25追記
もうひとりの主役『天才カルダーノの肖像』が、他店に先駆けて7/19からフェアに参上。2013.7.25段階のフェアの様子は勁草書房さん特設サイトをご覧ください。
【お知らせ】 終了
2013年7月20日（土）に、学習院女子大学にて国際会議【西欧ルネサンスの世界性と日本におけるキリシタンの世紀（1550-1650）】が開催されます。
これは2013年にはじまった同名の科学研究費プロジェクト（学習院女子大学・根占献一先生代表）の国際会議で、このプロジェクトを母体として、世界に目を向けた本邦のルネサンス研究者たちを連携するための新たな組織 Japanese Association for Renaissance Studies (JARS) も設立。ヒライさんらBHメンバーも参加発表されます。会場内のブックフェアに工作舎も参加します。
【西欧ルネサンスの世界性と日本におけるキリシタンの世紀（1550-1650）】
日時：2013.7.20（土）10:00〜（会場9:30）
会場：学習院女子大学2号館237号室
詳しくは 学習院女子大学サイト、および下の告知ポスターをご覧ください。
クリックするとpdfに移動します。
キルヒャー『普遍音楽』
定価 本体4800円＋税