3月の新刊
『キルヒャーの世界図鑑 新装版』
3月の新刊は、あのロングセラー 『キルヒャーの世界図鑑』 の新装版を刊行します。
17世紀の綺想学者アタナシウス・キルヒャー。その膨大な業績は、澁澤龍彦らに影響を与え、U・エーコには「全著作を所有するためならば全てを投げ打つ覚悟がある」とまで言われました。
著作群に残された奇怪な図像から、奔放な想像力の世界を再生したロングセラー。1986年の邦訳初版から、40年弱の時を経て図像を全面リマスター&20ページ増補!! 綺麗になった図像の一部をご紹介します。
メンフィスのピラミッドと墳墓(『秘儀への導者スフィンクス』より 1-第2章 綺想者の生涯
上:「プサ」の像、下:龍虎山(『シナ図説』より) 2-第4章 中国:中国文明エジプト起源説
実際の本では90度回転した左右に展開します。
地下の火(『地下世界』より) 2-第8章 地下世界:火成論、自然発生説、反錬金術
右:キルヒャー(『忘我の旅』扉絵)、左:セミラミスの城塞(『バベルの塔』より) キルヒャー図像拾遺
4番目の図像は、新たに増補した「キルヒャー図像拾遺」からの見開きページです。A5判変型上製、344頁、本体3200円+税。3月下旬発売予定。お楽しみに。
■目次
1 失われた知識の探求
第1章 遅れてきたルネサンス人第2章 綺想者の生涯
第3章 古代神学と比較宗教
2 万物遊覧
第1章 ノアの方舟:空想動物と分類学のこころみ第2章 バベルの塔:巨大建築と言語の史学
第3章 ラティウム:ラテン民族の原風景を訪ねて
第4章 中国:中国文明エジプト起源説
第5章 エジプトのオイディプス:神聖文字の解説と秘教の系譜
第6章 音楽:自動演奏機とコンピュータの初歩
第7章 普遍的魔術師:宇宙の磁石としての神
第8章 地下世界:火成論、自然発生説、反錬金術
3 アタナシウス・キルヒャー頌
第1章 略伝と驚異博物館 澁澤龍彦第2章 『シナ図説』の想像力 中野美代子
第3章 三人のキルヒャリアン:キルヒャー自然学の継承 荒俣宏
キルヒャー図像拾遺
アタナシウス・キルヒャーをめぐる参考文献一覧
訳者あとがき
■購入特典情報 (2023.3.6 更新)
キルヒャーのポストカードを5種類作りました。
書店で『キルヒャーの世界図鑑 新装版』を1冊購入すると、ポストカードが1枚付きます。どの図版が当たるのかはお楽しみに。
特典がつく書店をお知らせします。数に限りがありますのでお早めに。
関東
東北
関西
*2023.3.18〜5.21 町田市立国際版画美術館「自然という書物」展では、キルヒャーの「地下世界」「シナ図説」なども展示。『キルヒャーの世界図鑑 新装版』も特典付きで販売。詳しくはこちら