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10月の新刊 四方田犬彦
『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』


『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』

10月の新刊は、批評家・四方田犬彦さんの 『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』 。 映画、文学、漫画、演劇など幅広い文化現象をめぐって、学問的著作から身辺雑記をめぐるエッセイまでを執筆してきた四方田さんによる料理論集です。

人はなぜ「本物の料理」を求めるのか。
なぜ知らない料理を食べたいと思うのか。
「食べる」とは生理的な行為だけではなく、歴史がつくりあげてきた体験であり、
料理のなかには「見えない政治」が働いていることを浮き彫りにする
痛快無比の料理論集。

本書は批評的な側面だけでなく、ノスタルジックな食の記憶をめぐるエッセイ集の側面ももっています。温又柔『魯肉飯のさえずり』のハッカク、小津安二郎『お茶漬けの味』の味噌汁ぶっかけ飯、赤瀬川原平のアート作品「宇宙の缶詰」についてなど、独自の視点のエッセイの数々も読みごたえがあります。

四六判上製、定価 本体2800円+税。10月下旬発売予定。




■目次

I

「日本料理」への懐疑
「日本料理」の虚偽と神話
料理の真正性とは何か
料理の復元
知らないものを食べる
ツバメの巣と盆菜料理
国民料理とは何か
肉食について
野草を食べる

四方田犬彦が執筆で忙しいときに作る、ものすごく簡単な料理一覧

II

偶景
ぶっかけ飯
缶詰の思い出
韓国の食べ物への信頼
三人の女性
台所にいることの悦び



■著者紹介: 四方田犬彦 (よもた・いぬひこ)

1953年、大阪箕面に生まれる。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学、清華大学、中央大学(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。
『月島物語』(集英社、1992)で斎藤緑雨賞、『映画史への招待』(岩波書店、1998)でサントリー学芸賞、『モロッコ流謫』(新潮社、2000)で伊藤整文学賞、『日本のマラーノ文学』『翻訳と雑神』(人文書院、2007)で桑原武夫学芸賞、『ルイス・ブニュエル』(作品社、2013)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
工作舎からは、『書物の灰燼に抗して』(工作舎、2011)、『親鸞への接近』(工作舎、2018)、『女王の肖像』(工作舎201)などを刊行。
2023年刊行の本では、『大泉黒石』(岩波書店)がALL REVIEWSで、『いまだ人生を語らず』(白水社)が朝日新聞で書評され、話題を呼んでいる。




■イベント情報

2023年11月4日(土) シネマハウス大塚 にて
四方田犬彦『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』出版記念
特別講座と出版サイン会『映画と食の政治学』開催

『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』

11月4日15時30分受付開始。
講座16時から17時半。その後Q&Aとサイン会
【講座概容】
小津安二郎『お茶漬けの味』妻に隠れてそっと食べる、味噌汁ぶっかけ飯。
李櫻(リ・イン)(『靖国』の監督)『味」文革と料理の復興の困難
ブニュエル「自由の幻想」の食事と排泄が逆転した社会
パゾリーニ『デカメロン』中世の禁欲的な豆だけの食卓
フェリーニ「サチュリコン」のローマの大宴会

【緊急!】現下のパレスチナ情勢を鑑み「緊急事態のガザをめぐり、パレスチナの詩人ダルウィーシュを朗読する」もプログラムに追加。パレスチナの状況についても語ります。

【講座参加料金】2,000円(消費税込み)
【参加人数】50名 
【予約】info@cinemahouseotsuka.com (定員に達し次第締め切り)
担当 後藤和夫 ご質問も同じメールで。




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