●本の散歩 06
散歩したくなる春の宵
とんがっていた冬の夜空もやわらかくなっています。
散歩したくなる春の宵。ポケットにはすこしのお金(古本屋にはいって1、2冊買い物をするかもしれませんし、珈琲をのみたくなることもありますからね)とお気に入りの文庫本。暗い道ではいつもより花の香を感じます。街燈の下で読みかけの続きをひろげ、また歩き出す。どこかの家から、子供が練習するリコーダーの可愛い音がきこえてくる。
3月は、春になったばかりのたどたどしさがあり、こちらもなんだか新しい気持ちになれるような。
このポスターは、ベルギーの古本村・ルデュ(ちくま文庫 岡崎武志著「古本極楽ガイド」に詳しい)に旅行したときの思い出を描いたものです。ただし、季節は秋でしたけれど。
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