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ライプニッツ著作集 第II期
[2]法学・神学・歴史学 [詳細]

目次監修者・訳者紹介関連図書書評ライプニッツ著作集 第II期



没後300周年に贈る待望の本邦初訳集成

正義とは? 幸福とは? 史実とは?
共に至福にいたる道をさぐる




■目次

【第1部】法学

1 法学を学習し教授する新方法[1667] 酒井 潔+長綱啓典+町田 一=訳・コラム・解説
  第二部 法学のみに限定された特殊部
  コラム*『法学を学習し教授する新方法』第一部について

2 自然法の諸要素[1669 – 70?] 川添美央子=訳・解説 
  2-1 覚書
  2-2 研究

3 王子の教育についての書簡[1685 – 86] 津崎良典=訳・解説
4 普遍学への序言。ユートピア的な島について[1688?] 長綱啓典=訳・解説
5 善意に満ちた聡明な人々に宛てた覚書[c.1692] 津崎良典=訳・解説
6 正義の共通概念についての省察[1703?] 佐々木能章=訳・解説
  他人の立場[1679?]
7 サン・ピエール師の恒久平和計画にかんする所見[1715] 長綱啓典=訳・解説

【第2部】神学

1 哲学者の告白[1672/73?] 清水洋貴+長綱啓典=訳・解説
2 宗教の平和について[c.1691] 町田 一=訳・解説
3 ボシュエとの往復書簡[1692]  福島清紀=訳・コラム・解説
  コラム*教会再合同計画の背景
  3−1 ライプニッツからボシュエへ
  3−2 ボシュエからライプニッツへ
  3−3 ボシュエからライプニッツへ
  3−4 ライプニッツからボシュエへ
  コラム*和解交渉のゆくえ
4 ウィーン講演──聖なる哲学の創始者としてのギリシア人について[1714]  枝村祥平=訳・解説

【第3部】歴史学

1 ヨハン・アンドレアス・ボーゼ宛書簡[1670] 枝村祥平=訳・解説
2 新アプローチ──諸学問の完成と人間の幸福のための歴史学[1686] 今野諒子=訳・解説
3 『国際法史料集成』序文[1693] 酒井潔=訳・解説
4 歴史学の対象、歴史、方法について[1695/96] 枝村祥平=訳・解説

総解説 ライプニッツの法学、神学、歴史学 酒井 潔

ライプニッツ〔&ボシュエ〕手稿(別丁)



■監修者・訳者紹介

酒井 潔 (SAKAI, Kiyoshi)──1950年生。学習院大学教授。日本ライプニッツ協会会長。哲学専攻。著書:『世界と自我』(創文社)、『ライプニッツ』(清水書院)、『ライプニッツのモナド論とその射程』(知泉書館)、共編著:『ライプニッツを学ぶ人のために』(世界思想社)、『ライプニッツ読本』(法政大学出版局)など。

佐々木能章 (SASAKI, Yoshiaki)──1951年生。東京女子大学教授。哲学専攻。著書:『ライプニッツ術』(工作舎)、訳書:『弁神論』(『ライプニッツ著作集』6・7巻、工作舎)、共編著:『ライプニッツを学ぶ人のために』(世界思想社)、『ライプニッツ読本』(法政大学出版局)など。

長綱啓典 (NAGATSUNA, Keisuke)──1975年生。帝京大学総合教育センター専任講師。哲学専攻。著書:『ライプニッツにおける弁神論的思惟の根本動機』(晃洋書房)、共編著:『ライプニッツ読本』(法政大学出版局)、論文:「ライプニッツにおける充足理由律の射程」(『ショーペンハウアー研究』18)など。

町田 一 (MACHIDA, Hajime)──1967年生。関東学園大学非常勤講師。哲学専攻。訳著書:『初期ライプニッツにおける信仰と理性──『カトリック論証』注解』(知泉書館)。

川添美央子 (KAWAZOE Mioko)──1970年生。慶應義塾大学准教授。西洋政治思想史専攻。著書:『ホッブズ 人為と自然』(創文社)、論文:「「国家」と「善い国家」──スピノザはホッブズのアポリアを克服しえたか」(『スピノザーナ』13号)、「意志と理性の結託と緊張」(『政治思想研究』16)など。

津崎良典 (TSUZAKI, Yoshinori)──1977年生。筑波大学准教授。哲学専攻。共著:Normes et marginalités à l’épreuve (Presses universitaires de Strasbourg)、共訳:O・ブロック『唯物論』(白水社文庫クセジュ)、『デカルト全書簡集』第四巻(知泉書館)など。

清水洋貴 (SHIMIZU, Hiroki)──1976年生。筑波大学ほか非常勤講師。哲学専攻。共編著:『ホモコントリビューエンス研究』(一般財団法人ホモコントリビューエンス研究所助成)、論文:「ライプニッツ『形而上学叙説』における観念と思考について」(『フランス哲学・思想研究』11)など。

福島清紀 (FUKUSHIMA, Kiyonori)──1949年生。元富山国際大学教授。哲学専攻。共著書:『災害に向きあう』・『正義とは』(岩波書店)、訳書:『人間知性新論』(共訳『ライプニッツ著作集』4・5巻、工作舎)、ヴォルテール『寛容論』(解説、光文社古典新訳文庫)など。

枝村祥平 (EDAMURA, Shohei)──1976年生。金沢星稜大学准教授。哲学専攻。論文:“Leibniz on the weekness of Will and the Doctrine of Distinct inclination” , Southwest Philisophical Studies,35, 「『至高存在について』 (De Summa Rerum)の形而上学とその発展」(『ライプニッツ研究』3)など。

今野諒子 (KONNNO, Ryoko)──1982年生。パリ第四大学大学院博士課程。哲学専攻。文献案内:「日本語で読めるライプニッツ」(『ライプニッツ読本』法政大学出版局)、論文:「自然学の原理論としての『抽象的運動論』(1670 ─ 71)」(『哲学』65、知泉書館)など。




■関連図書(表示価格は税別)

[ライプニッツをめぐる工作舎の本]
  • ライプニッツ著作集 第II期 第1巻 哲学書簡  知の綺羅星たちとの交歓  8000円
  • ライプニッツ著作集 第I期 全10巻
  • ライプニッツ術 モナドは世界を編集する  3800円
  • ライプニッツの普遍計画 バロックの天才の生涯  5340円
  • 英仏普遍言語計画 デカルト、ライプニッツにはじまる  4800円
  • ペルシャの鏡 ライプニッツの迷宮をめぐる幻想哲学小説  1800円
  • デカルト、コルネーユ、スウェーデン女王クリスティナ カッシーラーの隠れた名篇  2900円
  • 地球外生命論争 カントからロウエルまでの世界の複数性をめぐる思想大全  20000円
  • 世界の複数性についての対話 フォントネルによるお洒落なSF  1900円



  • ■書評

    明石欽司氏(『不可視の「国際法」—ホッブズ・ライプニッツ・ルソーの可能性』慶應義塾大学出版会、2019)
    注で、日本におけるライプニッツ研究動向として
    「…ライプニッツの法学関連著作に光が当てられるようになっている」

    2017.1.6  週刊読書人 茂 牧人氏評
    原著を読む喜びを再確認
     特定の専門にとらわれない自由で柔軟な精神

    …本著作集を拝読していると、ライプニッツが、しきりに、理性の追求する調和や普遍性という言葉を用いていることが判明する。彼は、神の理性に基礎を置く客観的秩序と調和を求めていた。法学においては、「知性に一致した慈愛」を求めてもいるし、神学において理神論的に理性によって探求された神を見る。また、歴史学においては、「事実の真理」を理性的に追求する立場が明らかとなる。ライプニッツは、普遍性を求める理性に信頼をおき、調和を求める明澄さを追求していたことが、この著作集からも浮き彫りになってくる。…[全文は週刊読書人ウェブへ]







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