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SPT 05[詳細]

目次執筆者バックナンバー


特集 戯曲で何ができるか?




■目次より

表紙     表紙の言葉  大竹伸朗

上演作品レクチャー  私の演出作品をめぐって  野村萬斎
上演作品レクチャー ポール・オースターの迷宮世界に遊ぶ
          ──『偶然の音楽』を演出す  白井 晃
ポストパフォーマンストーク 『THE DIVER』  野田秀樹×野村萬斎

特集1 戯曲で何ができるか?

インタビュー  言葉が肉体化する瞬間
       ──日本語の引き出しとしての戯曲  橋本 治
インタビュー 小説家を嫉妬させる戯曲の力
       ──演劇と小説のドラマツルギー  小林恭二
インタビュー すべては床本に書かれている
       ──書くこと、読むこと、そして語ること  豊竹咲甫大夫
インタビュー 常にハコを意識して書く
       ──リアリズムとカタルシスのはざま  青木 豪 
インタビュー 戯曲の制約と進化──小説作法・戯曲作法から  前田司郎
インタビュー 強度ある戯曲に“無節操”に挑戦する
       ──集団の中の戯曲・役者・演出家  森 新太郎 
インタビュー 映画・漫画・小説と戯曲の関係
       ──解釈と表現の多様性  前川知大  
エッセイ  わかんない台詞と台詞の行間に遊ぶ
       ──トヨザキ流戯曲の読み方  豊崎由美  

特集2 岡田利規 演出 『友達』(安部公房 作) 制作ノート

イントロダクション 『友達』公演記録(キャスト&スタッフ)
          『友達』稽古・公演スケジュール
上演作品レクチャー 安部公房作『友達』の演出をめぐって
       ──戯曲のテキストを超える身体の具体性  岡田利規
覚え書き(1)  『友達』について──覚え書き──2007年7月8日  岡田利規
覚え書き(2)   『友達』演出覚え書き2008年8月20日  岡田利規
ドキュメント  『友達』稽古日誌  岡田利規
ポストパフォーマンストーク 『友達』  岡田利規×野村萬斎
インタビュー  観客に何が届くか?──リテラシーを考える 岡田利規



*本書より
◎前田司郎インタビュー/岡田利規インタビューより 2009/120更新[今週の1枚へ] >>>
◎岡田利規 上演作品レクチャーより 2009/2/24更新[今週の1枚へ] >>>



■執筆者紹介 (五十音順/所属・役職は刊行時のもの)

青木 豪(あおき・ごう)
1967年横須賀生まれ。劇作家、演出家。97年に「グリング」を旗揚げし、作・演出を手がける。外部公演では、シス・カンパニー『獏のゆりかご』の作・演出、いのうえ歌舞伎『IZO』や蜷川幸雄氏演出『音楽劇 ガラスの仮面』の戯曲執筆など多数。舞台のほか、テレビやラジオドラマの脚本の仕事も多い。09年は3月に青山円形劇場でグリングの第17回公演となる『吸血鬼』を上演。

大竹伸朗(おおたけ・しんろう)
1955年東京生まれ。美術家。絵画・印刷物・音・絵本・エッセイなど幅広い分野で活動。作品集『SO :大竹伸朗の仕事1955-91』、エッセイ集『既にそこにあるもの』『見えない音、聴こえない絵』など多数。06年、東京都現代美術館で2000点に及ぶ作品群を展示した大規模な個展「大竹伸朗 全景 1995-2006」を開催。

岡田利規(おかだ・としき)
1973年横浜生まれ。劇作家、演出家。九七年に「チェルフィッチュ」を旗揚げし、作・演出を手がける。05年、『三月の5日間』で岸田國士戯曲賞を受賞。07年に発表した初めての小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で、第二回大江健三郎賞を受賞。08年初演の『フリータイム』の小説化作品をweb ちくまで連載中。09年初頭にチェルフィッチュ北米公演ツアーを敢行。

小林恭二(こばやし・きょうじ)
1957年兵庫・西宮生まれ。作家。専修大学文学部教授。84年に『電話男』で海燕新人文学賞を受賞し、作家デビュー。98年、『カブキの日』で第11回三島由紀夫賞受賞。学生時代に東大学生俳句会に所属して俳句を学び、『実用青春俳句講座』『俳句という遊び』ほか、俳句や短歌の世界を紹介する著書も多い。09年1月には初めて役者として舞台に挑戦、台詞とドーランとアイペンシルと格闘した。

白井 晃(しらい・あきら)
1957年京都生まれ。演出家、俳優。83年から02年まで「遊◎機械/全自動シアター」を主宰。主な演出作品に『偶然の音楽』『ヒステリア』『三文オペラ』などがある。01・02年と連続して読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。05年には『偶然の音楽』の脚色に対して湯浅芳子賞を受賞。09年2〜3月にまつもと市民芸術館やシアタートラムなどで串田和美氏出演『ピランデッロのヘンリー四世』を演出する。

豊崎由美(とよざき・ゆみ)
1961年愛知生まれ。ライター。「本の雑誌」「ダ・ヴィンチ」「TVBros.」などの雑誌で書評を中心に連載中。主な著書に書評集『そんなに読んで、どうするの?』『どれだけ読めば、気がすむの?』、大森望氏との共著『文学賞メッタ斬り!』、岡野宏文氏との共著『百年の誤読』ほか多数。最新書評集は08年刊行の『正直書評』。09年の最新刊は、十代のためのブックガイド『勝てる読書』。

豊竹咲甫大夫(とよたけ・さきほたゆう)
1975年大阪生まれ。人形浄瑠璃文楽座太夫。83年に豊竹咲大夫に入門し、咲甫大夫を名のる。86年、素浄瑠璃の会『傾城阿波の鳴門』のおつるで初舞台。以後、精力的に舞台に取り組むかたわら、執筆やテレビ出演を通じて文楽の認知度向上に尽力。主な著書に『豊竹咲甫大夫と文楽へ行こう』がある。06年に大阪舞台芸術新人賞、07年に国立劇場文楽賞文楽奨励賞、文楽協会賞(04年にも受賞)を受賞。

野田秀樹(のだ・ひでき)
1955年長崎生まれ。劇作家、演出家、役者。76年、大学在学中に「劇団夢の遊眠社」を結成。八三年、『野獣降臨』で岸田國士戯曲賞を受賞。92年の劇団解散後、一年間の英国留学を経て、93年、「NODA・MAP」を設立。以後、『キル』『パンドラの鐘』『赤鬼』『オイル』など話題作を次々と発表。08年、『THE BEE』で朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。09年より東京芸術劇場の芸術監督に就任。

野村萬斎(のむら・まんさい)
1966年東京生まれ。狂言師。世田谷パブリックシアター芸術監督。99年、文化庁演劇部門芸術祭新人賞、03年、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。『まちがいの狂言』など狂言の技法を駆使した舞台の演出・出演を手がけるほか、『子午線の祀り』『オイディプス王』『ハムレット』『国盗人』などの舞台で活躍。05年に構成・演出・出演した『敦─山月記・名人伝─』で紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞を受賞。

橋本 治(はしもと・おさむ)
1948年東京生まれ。作家。77年の小説『桃尻娘』を皮切りに、小説・エッセイ・評論など多岐にわたる文筆活動を展開する。『桃尻語訳枕草子』『窯変源氏物語』など古典文学の大胆な現代語訳でも話題を呼ぶ。02年、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で第一回小林秀雄賞受賞。05年、『蝶のゆくえ』で第一八回柴田錬三郎賞受賞。08年、『双調平家物語』で毎日出版文化賞受賞。

前川知大(まえかわ・ともひろ)
1974年新潟・柏崎生まれ。劇作家、演出家。03年に結成された 『イキウメ』を主宰。SF的な仕掛けで、身近な生活と隣り合わせのワンダーワー ルドを描く作風。『表と裏と、その向こう』『散歩する侵略者』『図書館的人生』ほか、 劇団以外にも『煙の先』『抜け穴の会議室』など多数書き下ろし、演出を手がける。 07年に小説『散歩する侵略者』を発表。09年は5月に『関数ドミノ』を赤坂RED/ THEATER で再演する。

前田司郎(まえだ・しろう)
1977年東京・五反田生まれ。劇作家、演出家。97年に「五反田団」を旗揚げし、作・演出のほか出演も兼ねる。07年、『生きてるものはいないのか』で岸田國士戯曲賞を受賞。05年には小説『愛でもない青春でもない旅立たない』を発表、以後小説家としても活躍中。09年は2月に三鷹市芸術センターで新作『俺の宇宙船、』、10月に東京芸術劇場提携公演で『生きてるものはいないのか』を上演する。

森 新太郎(もり・しんたろう)
1976年東京生まれ。演出家。「演劇集団 円」所属。06年のマ ーティン・マクドナー作『ロンサム・ウェスト』で初めての本公演演出 を手がける。07年に仲谷昇・岸田今日子追悼公演として松田正 隆作『天使都市』を演出。自身の主宰する「モナカ興業」でも活 動中。09年、毎日芸術賞において中堅・若手の演出家に贈られる 千田是也賞を受賞。同年秋にマーティン・マクドナー作『コネマラの 骸骨』を演出する。






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