●キルヒャー・驚異の図像 menu
『キルヒャーの世界図鑑』より01 |
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●ロングセラー『キルヒャーの世界図鑑』からの図像を紹介します。キルヒャーは、17世紀における古代エジプトや中国研究の第一人者であり、地質学・医学など広範囲にわたる分野で高い名声を得ました。しかし、中国がエジプト起源という説など珍奇な説も多く、科学革命から取り残され、忘れられた存在に。やがて20世紀になって、バルトルシャイテス、澁澤龍彦ら図像派から、その摩訶不思議な想像力を再評価されるようになりました。ことに澁澤最期の小説『高丘親王航海記』装画にキルヒャーの『シナ図説』を用いたほど。本書では澁澤龍彦、中野美代子、荒俣宏が解説を寄せていることも魅力です。
● アタナシウス・キルヒャー Athanasius Kircher 1602-80
フルダの近くで生まれたイエスズ会士アタナシウス・キルヒャーは、万象に首を突っこんだ奇人であり、珍奇なものの蒐集家であり、「驚異博物館」の所有者であり、そして韜晦趣味のある一級の学者であった。彼の膨大な著作は古代エジプトとその言語、その象形文字、エジプト起源の文明を有するという支那、磁気学と磁石、音楽、天上界・地上界、光と影、暗号の秘密などに及んでいた。それは純粋科学とオカルト学、正しい判断力と非常識、百科全書的構成と奇事異聞との混淆であった。彼の評判を聞いたデカルトは、なんとかして彼と親交を結ぼうとした。——ユルギス・バルトルシャイテス